投資家Aさん
海外FXは国内FXと違って、レバレッジやボーナスを含めて安全性や信頼性も気にしている方もいるはずです。
そこで重要視すべきポイントは金融ライセンスの有無、そしてどんなライセンスを取得しているかになります。
海外FXによっては何らかのトラブルが起きた時に、対応してくれない可能性があるのです。
本記事では、海外FXの金融ライセンスの基本情報だけではなく、それぞれ海外FX業者が取得している種類を一覧で紹介します。
大隅章太郎
- 海外FX業者の中には金融ライセンスを取得していない業者が存在する
- 中では安全性が低いモノもある
- 海外FXを選ぶ際はどの種類のライセンスを取得しているかを確認
- 特に「FCA」「NFA」は信頼度も安全性も高い
目次
- 1 海外FXにおける金融ライセンスの意味
- 2 海外FXにおける金融ライセンスを1種類ずつ解説
- 2.1 英国金融行動監視機構(FCA):取得難易度SS
- 2.2 全米先物協会(NFA):取得難易度SS
- 2.3 スイス金融市場調査局(FINMA):取得難易度S
- 2.4 キプロス証券取引委員会(CySEC):取得難易度S
- 2.5 ニュージーランド金融市場庁(FMA):取得難易度S
- 2.6 オーストラリア証券投資委員会(ASIC):取得難易度S
- 2.7 バヌアツ金融サービス委員会(VFSC):取得難易度A
- 2.8 モーリシャス金融サービス委員会(FSC):取得難易度B
- 2.9 ケイマン諸島金融庁(CIMA):取得難易度B
- 2.10 セントビンセント・グレナディーン金融庁(SVGFSA):取得難易度C
- 2.11 ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC):取得難易度C
- 2.12 セーシェル金融サービス庁(FSA):取得難易度C
- 2.13 イギリス領バージン諸島金融サービス委員会(BVIFSC):取得難易度:C
- 3 海外FX業者が日本の金融庁から警告を受けているワケ
- 4 金融ライセンスを取得している海外FX業者一覧表
- 5 海外FXの金融ライセンスって何?まとめ
海外FXにおける金融ライセンスの意味
そもそも金融ライセンスとは投資事業を行うために必要な資格のことを言い、海外FX業者を選ぶ際の1つの材料にすることができます。
金融ライセンスは様々な種類があり、それぞれ規制や保証の内容が異なることから、どの種類を取得しているかも確認する必要があります。
審査に合格することで獲得することができ、ライセンスごとに取得難易度が変わります。
つまり、ライセンスの数が多ければ優良な海外FX業者というよりも、取得難易度が高く規制内容がしっかりしている海外FX業者を選ぶといいということになるのです。
海外の金融ライセンスと日本の金融庁からの認可の違い
海外の金融ライセンスと日本の金融庁は別のモノなので、取得しているからと言って金融庁から認可されているわけではありません。
- 海外の金融ライセンス:国ごとに基準が設けられており取得難易度が異なる
- 日本の金融庁:金融商品取引法をもとに金融庁から認可される
海外FXは金融庁の認可を受けている業者は存在しないので、安全性が低く人によっては利用すること自体が禁止だと思っている方もいます。
しかし、海外FXは金融庁の認可を受けていないだけで取引をすることができますし、利益分を出金することも可能です。
仮に海外FXが金融庁の認可を受けるためには様々な審査をクリアしなければなりませんし、分かりやすいポイントで言うとレバレッジを制限する必要があります。
金融庁はレバレッジを最大で25倍までと制限をしているため、海外FXの大きな魅力である高いレバレッジを利用できなくなります。
海外FXは金融庁から認可されていないからといって、安全性に欠けるわけでないので安心して利用可能です。
大隅章太郎
海外FXにおける金融ライセンスを1種類ずつ解説
海外FXにおける金融ライセンスの種類を紹介します。
- 英国金融行動監視機構(FCA):取得難易度SS
- 全米先物協会(NFA):取得難易度SS
- スイス金融市場調査局(FINMA):取得難易度S
- キプロス証券取引委員会(CySEC):取得難易度S
- ニュージーランド金融市場庁(FMA):取得難易度S
- オーストラリア証券投資委員会(ASIC):取得難易度S
- バヌアツ金融サービス委員会(VFSC):取得難易度A
- モーリシャス金融サービス委員会(FSC):取得難易度B
- ケイマン諸島金融庁(CIMA):取得難易度B
- セントビンセント・グレナディーン金融庁(SVGFSA):取得難易度C
- ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC):取得難易度C
- セーシェル金融サービス庁(FSA):取得難易度C
- イギリス領バージン諸島金融サービス委員会(BVIFSC):取得難易度:C
上記の順番で特徴を解説していきます。
英国金融行動監視機構(FCA):取得難易度SS
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
英国金融行動監視機構 | FCA | Financial Conduct Authority |
FCAはイギリスにある金融機関であり、取得する難易度が非常に高いことで有名です。
- CASS:顧客資金取扱規定
- FSCS:金融サービス補償スキーム
上記の2つを採用しているため、FCAの取得難易度が高くなっています。
CASSとは、海外FX業者が破綻してしまってもトレーダーに預かっていた資金を返す仕組みのことを言います。
FSCSとは、最大で8.5万ポンドまで保証してくれるので、FCAはトレーダーの資金が守られているということになるのです。
さらに、トレーダーの出金手続きを拒否するとライセンスがはく奪される危険性があるので、取得しても安全性の高い運営が期待できます。
投資家Bさん
全米先物協会(NFA):取得難易度SS
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
全米先物協会 | NFA | National Futures Association |
NFAも取得難易度が非常に高く、安全性が高い金融ライセンスの1つだと言えます。
- 純資本250,000ドル以上を保持
- 徹底的なマネーロンダリングの防止
- 財務諸表や取引記録を定期的に確認
トレーダーを守る規約であったりマネーロンダリングを防止する活動も行っているので、安全に取引をすることが可能です。
定期的に財務諸表や取引記録を公開する必要があるため、ライセンスを維持するために規約を守る必要があります。
出金拒否などトレーダーとの間にトラブルが多発するとライセンスがはく奪されるリスクがあるため、トレーダーが不利になる行為はしないと予測できます。
大隅章太郎
スイス金融市場調査局(FINMA):取得難易度S
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
スイス金融市場調査局 | FINMA | Swiss Financial Market Supervisory Authority |
FINMAは先ほどのFCAとNFAと取得難易度が若干下がりますが、安全性が大きく下がるわけではありません。
トレーダーごとに10万スイスフランまで保証する仕組みがありますし、ゼロカットシステムの導入を義務付けています。
ゼロカットシステムがあるとトレーダーの口座の証拠金がマイナスになっても、損失分を補填する必要がないのです。
損失分を補填する必要がないというシステムを義務付けているので、トレーダーからすると安心して取引をすることができるでしょう。
投資家Bさん
キプロス証券取引委員会(CySEC):取得難易度S
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
キプロス証券取引委員会 | CySEC | Cyprus Securities and Exchange Commission |
CySECは取得しやすいとして有名だったので、多くの海外FX業者が取得していた過去があります。
しかし、2013年に起こったギリシャショックにより多くのトレーダーが損失を出したことで、CySECの規制の甘さが露呈してしました。
その結果、3年後の2016年に改良され安全性が高くなり、取得難易度も向上したのです。
中でも2万ユーロまで保証してくれる仕組みが導入されていたり、出金手続きの翌日には完了させる必要があるなど、トレーダーからすると嬉しい規制が設けられています。
他にもゼロカットシステムが採用されているので、証拠金がマイナスになっても補填する必要はありません。
大隅章太郎
ニュージーランド金融市場庁(FMA):取得難易度S
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
ニュージーランド金融市場庁 | FMA | Financial Markets Authority |
FMAは2010年にニュージーランドの証券取引委員会の下にあった金融機関が破綻してしまった後に設立されました。
トレーダーが安心して取引ができるように、ニュージーランドの法律に違反していないかを監視しており、違反した場合は法的な措置が取られます。
FMAはDILという金融ライセンスを取得する必要があるので、一発で取得できるライセンスではありません。
投資家Bさん
オーストラリア証券投資委員会(ASIC):取得難易度S
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
オーストラリア証券投資委員会 | ASIC | Australian Securities Investments Commission |
ASICは日本の金融庁から警告があり日本向けの海外FX業者は取得できない状態になっています。
1998年から運営されているので、20年以上の歴史があるライセンスです。
日本人トレーダーの中でも人気があるXMも日本人向けの口座はASICは取得しておらず、海外向けのXM Globalのみ取得しています。
大隅章太郎
バヌアツ金融サービス委員会(VFSC):取得難易度A
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
バヌアツ金融サービス委員会 | VFSC | Vanuatu Financial Services Commission |
VFSCはオセアニアにあるバヌアツという国の金融ライセンスです。
過去には規制の緩さが問題視されていましたが、2019年に改良され規制が強化されています。
VFSCを取得できる海外FX業者の取締役は金融投資5年以上の経験を必須としているので、実績がある人物が運営するという決まりがあります。
投資家Bさん
モーリシャス金融サービス委員会(FSC):取得難易度B
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
モーリシャス金融サービス委員会 | FSC | Financial Services |
FSCは取得が難しく、取得した後でも業者の経営状況や取引環境が保てないとはく奪される危険性があります。
他にも出金や入金が正しく行われているかや、資金の管理状況によってもライセンスがはく奪されてしまうことがあるのです。
取得するだけのライセンスとは違いトレーダーに寄り添って運営する必要があるので、安全性が高いと言ってもいいでしょう。
大隅章太郎
ケイマン諸島金融庁(CIMA):取得難易度B
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
ケイマン諸島金融庁 | CIMA | Cayman Islands Monetary Authority |
CIMAは定期的に外部の機関の審査が行われたり、取引の詳細や運営状況を報告する必要があるライセンスです。
取得しただけではなく良質な海外FX業者として運営する必要があるため、トレーダーからすると安全性が高いと言えるでしょう。
取得している海外FX業者はあまり多くありませんが、信頼度をはかるための材料として確認することができます。
投資家Bさん
セントビンセント・グレナディーン金融庁(SVGFSA):取得難易度C
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
セントビンセント・グレナディーン金融庁 | SVGFSA | St.Vincent&the Grenadines The Financial Services Authority |
SVGFSAは公式サイトでFX業者に対して金融ライセンスを発行していないとアナウンスしています。
The FSA does not issue any licenses to carry on the business of FOREX Trading or Brokerage or Binary Options.
FSA は、外国為替取引、仲介、またはバイナリ オプションの事業を行うためのライセンスを発行しません。
公式サイトに上記のような記載があります。
登録証明書の発行はされるようですが、安全かどうか判断することはできないでしょう。
大隅章太郎
ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC):取得難易度C
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
ベリーズ国際金融サービス委員会 | IFSC | International Financial Commission Belize |
IFSCは他の金融ライセンスと比べて取得が容易だと言われているので、取得難易度が低いです。
しかし、取引の詳細を毎月提出することやトレーダーへの真摯な対応が求められるので、取得後もライセンスを維持する必要があります。
取得するのが簡単だとしても優良な業者を維持する必要があるので、ある程度信頼度が高いと言ってもいいでしょう。
投資家Bさん
セーシェル金融サービス庁(FSA):取得難易度C
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
セーシェル金融サービス庁 | FSA | Seychelles Financial Services Authority |
FSAはライセンス取得に関する規定が少ないため、他のライセンスよりも取得しやすい特徴があります。
分別管理が義務化されているので、仮に業者が破綻してしまってもトレーダーに資金が戻ってくる仕組みになっています。
しかし、取得のしやすさから安全性に欠けると思うトレーダーも少なからずいると予想できますが、ある程度信頼度が高いと言ってもいいでしょう。
大隅章太郎
イギリス領バージン諸島金融サービス委員会(BVIFSC):取得難易度:C
機関名 | ライセンス名 | 英語表記 |
---|---|---|
イギリス領バージン諸島金融サービス委員会 | BVIFSC | British Vergine Islands Financial Services Commission |
BVIFSCは取得難易度が低いですし、トレーダーの資金が保証されていないので信頼度が低いと言えます。
金融ライセンスはトレーダーの資金が保証されており、業者が破綻しても資金が戻る仕組みを導入しているモノが多いです。
しかし、BVIFSCは業者が破綻しても大事な資金が戻ってこないので、利用する際は注意する必要があります。
投資家Bさん
海外FX業者が日本の金融庁から警告を受けているワケ
海外FX業者は高いレバレッジを設定できるため、金融庁から警告を受けている状態にあります。
金融庁は最大レバレッジを25倍と決めているのに対して、海外FXは1000倍や3000倍など高い倍率で取引可能です。
金融庁が定めているルールに反しているため海外FX業者は警告を受けていますが、問題なく取引をして利益を上げることができます。
実際に利益分を出金している日本人トレーダーも存在するので、特に大きなリスクはないでしょう。
大隅章太郎
金融ライセンスを取得している海外FX業者一覧表
業者名 | ライセンス名 | 公式サイト |
---|---|---|
XMTrading | FSA・FSC | 公式サイト |
TitanFX | VFSC | 公式サイト |
FXGT | FSA | 公式サイト |
AXIORY | IFSC | 公式サイト |
GEMFOREX | FSC | 公式サイト |
海外FXの金融ライセンスって何?まとめ
海外FX業者の金融ライセンスについて詳しくまとめました。
- 海外FXの中には金融ライセンスを取得していない業者が存在する
- 中では安全性が低いモノもある
- 海外FXを選ぶ際はどの種類を取得しているかを確認
- 特に「FCA」「NFA」は信頼度も安全性も高い
金融ライセンスは取得しているだけではなく、どのライセンスを取得しているかが重要になります。
ライセンスによって安全性の高さを判断できるので、口座開設をする前に確認してみるといいでしょう。
初めまして。コメントありがとうございます。
MT5はあくまでも、取引をするためのツール名であり、業者ではありません。
MT5はiphoneであり、Appleではないということです。
海外FXにおいては、業者によっては出金拒否をする悪徳業者も存在します。
そのためまずは、サイトウ様が利用している業者名をお伺いできますと幸いです。
初めまして2月中旬からMT-5というトレードシステムを使い、資金を増やしてきたのですが
いざ、お金を下ろそうとしたら、中間に日本人が入り、私の保証金が必要だとして3000万円を要求され、今まで投入してきたお金も下ろせない状況になりました。このMT-5はNFAに管理されているから安心だと言われてますが、このような保証金が払えないとお金を下ろせないということはあるのでしょうか?