親の介護は即日退職の理由になる!退職するときのポイントや伝え方を解説

親の介護は即日退職の理由になる!退職するときのポイントや伝え方を解説

退職希望のA・KさんA・Kさん

退職理由で親の介護って正直に言っても大丈夫?

退職希望のB・IさんB・Iさん

親の介護が必要になった。すぐに退職できるかな

急に親の介護をすることになったとき、退職を考える人は多いのではないでしょうか?しかし「親の介護が理由で退職できるのか」「どう伝えたらいいのか」など、わからないことがたくさんありますよね。

この記事では親の介護で即日退職するためのポイントや伝え方、退職の言いづらさを緩和する対処法などを詳しく解説していきます。

目次

親の介護を理由に即日退職は違法にならない?

親の介護を理由に即日退職は違法にならない?

結論から言うと、親の介護を理由に即日退職しても法律違反にはなりません。

民法第628条には、以下のように示されています。

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。(民法第628条抜粋)

親の介護は「やむを得ない事由」に該当するので、即日退職しても法律上問題ありません。

また即日退職によって会社に迷惑をかけないか気になる人もいることでしょう。確かに、即日退職は職場の同僚に迷惑をかけるかもしれません。しかし人は「自分の人生を豊かにするため」に働いています。介護できず親が亡くなってから後悔したり、介護と仕事を無理に両立して体を壊したりしては意味がありません。

会社のことを考えることも大切ですが、「あなたがどうしたいのか」をもっとも優先すべきです。

親の介護を理由に即日退職するときの6つのポイント

親の介護を理由に即日退職するときの6つのポイント

親の介護を理由に即日退職するときの6つのポイントをご紹介します。

親の介護を理由に即日退職するときの6つのポイント
  • 直接上司に伝える
  • 退職することを前提に話をする
  • 親の介護が必要であることを正直に伝える
  • 退職届を用意しておく
  • 私物と貸与品を整理しておく
  • 有給は全て消化する

退職の基本は「円満退職」です。即日退職となるとなにもかも「円満に」というのは難しいですが、できるだけトラブルは避けスムーズに退職できるようにしましょう。

ポイント①直接上司に伝える

まず基本的なことですが、退職の意志を伝えるときは必ず「直接の上司」に伝えるようにしましょう。どうしても早く退職したいからといって、人事部や社長に直接話に行くのは絶対NGです。

ポイント②退職することを前提に話をする

退職を伝えるときは退職の相談をするではなく、「退職の報告にいく」くらいの強い気持ちで話をしましょう。

というのも「ご相談があるのですが…」と弱気に出てしまうと、「せめて後任が来るまで待ってほしい」「引き継ぎが終わらせてほしい」と引き止めにあう可能性があるからです。

会社の上司はあなたの親の状況を知らないので、会社の都合を優先して交渉してくるでしょう。さらに「即日退職」に申し訳なさを感じている人ほど、上司の真剣な交渉に飲まれてしまう傾向があります。

自分で上手に交渉する自信がない人ほど、上司に交渉の余地を与えないような強い気持ちで話してください。

ポイント③親の介護が必要であることを正直に伝える

例えば「職場の人間関係」「労働条件が悪い」といった職場環境が退職理由の場合は、本音ではなく「キャリアアップ」や「もう一度大学に行く」などポジティブな理由を伝えるようにおすすめしています。

しかし親の介護が必要な場合は、正直に理由を伝えて問題ありません。上司の中には介護の経験があり、その大変さを理解してくれる人もいるはずです。

診断書は必要ないがあると退職の後押しになる

退職希望のY・TさんY・Tさん

若い上司だから介護のことわかっていなさそう

退職希望のA・KさんA・Kさん

自分で上司に説明する自信がない
そのようなときには診断書を用意しておくと役立ちますよ

退職代行オールサポートスタッフオルサポスタッフ

親の介護が理由で即日退職するときに、わざわざ親の診断書を用意する必要はありません。しかし診断書は「親が介護を必要としている証明」なので、退職の後押しになります。

また親の介護にイマイチ理解がない上司でも、診断書を見ればあなたの退職に納得しやすくなるはずです。

ポイント④退職届を用意しておく

通常の退職は上司に退職の相談をして退職日を決めてから、退職届を提出します。しかし「即日退職」は名前の通り「今日」退職するのですから、退職届をあらかじめ用意しておきましょう。

退職届は「会社が退職を承諾してくれた証拠」になります。会社によっては退職届が提出不要の場合もあります。しかし口だけの「承諾」では後から「言った!」「言わない!」のトラブルになるかもしれません。

急な退職だからこそ書面で証拠を残し、確実に退職できるようしてください。

ポイント⑤私物と貸与品を整理しておく

私物が残っていても会社は勝手に処分することができないので、迷惑をかけてしまいます。自分のデスクやロッカーを整理し、残らず持ち帰るようにしましょう。

また貸与物は貸与物リストを作成し、返却漏れのないようにしてください。特に最近はコロナの影響で在宅ワークが普及し、ノートパソコンやWi-Fi、スマホなど自宅で使用している物も多いはずです。

貸与物を返却せずに放置していると、会社に「業務上横領」を疑われてしまう可能性もありますので注意しましょう。

ポイント⑥有給は全て消化する

退職希望のB・IさんB・Iさん

即日退職をするのに、有給をもらうなんて申し訳ない
有給は法律で認められた「労働者の権利」です

退職代行オールサポートスタッフオルサポスタッフ

退職するのに有給を取得するかどうかで、今後の生活に大きく差が出るかもしれません。

例えば日割りの給料が15,000円で10日の有給が残っていた場合、ちゃんと有給を消化できれば休みながら15万円もらえることになります。

当たり前のことですが、仕事を辞めたら安定した給料はもらえなくなります。給料がないときに15万円あるかどうかは大きな差ですよね。

また介護に専念するため他に再就職の意志がない場合、失業手当が受給できない可能性があります。退職後の経済面を少しでも支えるために、有給は全て消化するようにしましょう。

親の介護を理由に退職するときの伝え方

親の介護を理由に退職するときの伝え方
親の介護が理由で退職するなんて、そう何度もあることではありません。そのためどうやって退職を伝えたらいいか迷う人も多いはずです。

親の介護を理由に退職するときの伝え方
  • 親の介護をすると病名も含めて伝える
  • 介護に専念するケース
  • 退職をメールで伝えるケース

何をどこまで伝えるのか、例文も一緒にご紹介していきます。

伝え方①親の介護をすると病名も含めて伝える

まずは退職理由が親の介護であることとともに、「病名」や「症状」なども含めて伝える方法です。方法というと大げさかもしれませんが、リアルな状況を話すことで深刻さを伝えることができます。

また上司の中には急に退職を言い出すと「本当に介護?」と疑う人もいます。しかし詳しい話をすることで、真実であると信じてもらうことができるでしょう。

伝え方②介護に専念するケース

お忙しいところ、申し訳ございません。

実家の父親が交通事故で要介護状態になりまして、家族間で話し合った結果、私が帰ることになりました。母親も高齢のため、介護に専念したいと思っています。

大変急ではございますが、本日をもって退職ということで、ご了承いただきたく存じます。
急なご報告で申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

転居が必要な場合、ほとんど引き止められることはありません。「現状の仕事環境では介護が難しい」「福利厚生が整備されていないから仕事が続けられない」など会社が自分の状況に合っていないことを訴えるのではなく、あくまで「自分の意志で介護に専念したい」と伝えるようにしましょう。

おすすめの退職理由は「家庭の事情」

本来「介護」の場合退職理由は「家庭の事情で退職する」で十分です。しかし実際はある程度の理由を話さなければ、退職に納得してもらえないことがほとんどでしょう。そのためどうしても「親の介護」というフレーズは出さざるを得なくなってしまいます。

しかも上司によっては「どんな状況?」「これから生活はどうするつもりなの?」など、ズケズケと人のプライバシーに踏み込んでくる人もいるでしょう。

もし上司が必要以上にプライバシーに触れようとしてきたら「家庭の事情なので、これ以上は話すのを避けたい」とはっきりと伝えましょう。

伝え方③退職をメールで伝えるケース

○○部長(直接の上司の名前)

お疲れ様です。△△(あなたの名前)です。メールで失礼いたします。

実家の父が先日交通事故に遭い、この度退院することになりました。介護生活に入りますので家族間で話し合った結果、私が帰ることになりました。母親も高齢のため、介護に専念したいと思っています。

メールでの連絡となり申し訳ございませんが、本日をもって退職ということでご了承いただきたく存じます。

急なご報告で申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
尚後日退職届をお送りいたしますので、ご了承いただければと存じます。

最後ではございますが、○○部長はじめ職場の皆様にお世話になったことは、大変感謝しております。ありがとうございました。

上司が出張で職場にいないときや出社できないほど急に退職しなくてはいけない場合は、メールで退職を伝えることもアリです。

退職をメールで伝えるときは、「事情を簡潔に」「退職の意志をはっきりと」「職場への感謝を添える」の3つを伝えましょう。

親の介護で即日退職しづらいときの対処法3選

親の介護で即日退職しづらいときの対処法3選

退職希望のA・KさんA・Kさん

退職って言い出しにくいな。うまく言えるかな

退職をするにあたって「退職します!」と伝えることだけは避けて通れません。しかし退職を伝えるのは、簡単なことではないですよね。

退職を伝えることからは逃げられませんが、退職しづらい状況を緩和する対処法は3つあります。

親の介護で即日退職しづらいときの対処法
  • 繁忙期を避けて退職する
  • 介護休業を利用する
  • 退職代行を利用して即日退職する

対処法①繁忙期を避けて退職する

親の介護を理由に退職しづらいときは、なるべく繁忙期を避けて退職を伝えましょう。上司は普通のときでも部下に「退職」してもらいたくありません。繁忙期だったらなおのことです。

繁忙期に退職の意志を伝えても「今は忙しいから!」と、まともに話を聞いてもらえない可能性すらあります。

「怒られるのが怖い」「引き止められたら断れない」といった人は、できるだけ繁忙期は避けて話をしっかり聞いてもらえる時期を狙いましょう。

対処法②介護休業を利用する

「いきなり退職するのはハードルが高い」というときは、介護休業制度を利用するのも対処法になります。

介護休業とは国で定められている制度で「労働者が要介護状態(2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するための休業」のことです。対象家族1人につき3回まで、通算93日まで休業できます。

また雇用保険の被保険者であれば、介護休業期間中に介護休業給付金を受給することも可能です。

自分一人が専任で介護を行う場合は、休める日数が限られているので介護休業では解決できないかもしれません。しかし兄弟などが協力してくれるのなら、仕事と介護を両立するための有効な手段となるはずです。

対処法③退職代行を利用して即日退職する

「退職を伝える心理的な負担がキツイ」というときの対処法には、退職代行を利用しましょう。

退職代行は「依頼人に代わって退職を伝えてくれるサービス」です。退職代行に依頼すれば自分で退職を伝える必要がないので、退職の心理的負担から解放されます。また有給取得や未払い残業代の交渉などあなたの希望に沿った退職が可能です。

退職代行のメリット

  • 即日退職できる
  • 会社に行かずに退職できる。
  • 上司に会わずに退職できる
  • 退職手続きを丸投げできる
  • 有給や未払い残業代の交渉ができる

即日退職したいからといってバックレはNG

即日退職したいからといってバックレはNG

退職希望のY・TさんY・Tさん

とにかく早く退職したい

退職希望のB・IさんB・Iさん

退職を伝えるのが怖い

どんな理由があろうとも、バックレは絶対にやめてください!バックレると以下のようなリスクがあります。

  • 会社や上司から鬼電がくる
  • 鬼電を無視すると上司が家に押しかけてくる
  • さらに連絡を無視すると懲戒解雇になるかもしれない
  • バックレで会社に大きな損害が出ると、損害賠償請求の可能性もある

懲戒解雇は会社が労働者に与える懲罰のなかで、もっとも重たい処分です。懲戒解雇されると再就職に不利になる可能性があります。

また損害賠償請求されると対応するための弁護士の依頼費用や賠償金など、経済面で大きな打撃を受けます。

これから介護で忙しくなるのに、トラブルに巻き込まれたくないですよね。リスクを冒してバックレるくらいなら、退職代行で確実に退職するようにしてください。

親の介護を理由に即日退職する流れをご紹介

親の介護を理由に即日退職する流れをご紹介

ここでは退職代行を利用して、親の介護を理由に即日退職する流れについてご紹介します。

STEP.1
まずは無料相談
相談手段は自分のタイミングで連絡可能なLINEがおすすめです。LINEなら普段から使い慣れているので、相談の心理的ハードルが少し下がりますよね。またLINEなら会話内容の見返しが可能です。業者への伝え漏れがないか後から確認できるので、自分の希望通りの退職をすることができます。
STEP.2
依頼・料金の支払いを済ませる
依頼する業者が決まったら、料金を支払います。退職代行は基本的に前払い制です。「サービスが始まる前に費用を払うのは不安」という人は、「全額返金保証制度」のある業者を選びましょう。全額返金保証があれば、万が一退職が失敗しても返金されるので安心です。
STEP.3
情報を共有する
業者と打ち合わせをし、退職手続きに必要な情報を共有します。有給や未払残業代、離職票希望といった要望は、このときに伝えるようにしましょう。
STEP.4
退職代行手続きの開始
退職代行が退職手続きを開始します。業者から「退職完了」の連絡がくるのを待つだけです。
STEP.5
退職届・貸与物の郵送
業者から退職完了の連絡がきたら、退職届や貸与物を会社に郵送します。貸与物は郵送前にチェックして、返却漏れのないようにしましょう。
STEP.6
退職書類の受け取り
会社から源泉徴収票や離職票などの退職書類が送られてきます。退職書類は転職や失業手当の申請のときに必要になる大切な書類です。必ず受け取って、大切に保管してください。

親の介護を理由に即日退職する場合のよくある質問

親の介護を理由に即日退職する場合のよくある質問

最後に親の介護を理由に即日退職するときによくある質問にお答えしていきます。

即日退職したら会社に訴えられませんか?

自分で退職の意思を伝えても退職代行を利用しても、会社が合意してくれているならば即日退職で訴えられることはありません。

ただしあなたが「会社に大きな損害を与えた場合」は話が別です。大きな損害とは、以下のようなことが考えられます。

  • 会社のお金を横領した
  • 備品を壊し、大きな損害を出した
  • 大きなプロジェクトが消滅した
  • 会社の同僚を引き抜いた

しかしこのようなことがあれば、即日退職しようが会社に在籍していようが関係なく会社から訴えられるでしょう。

つまり「即日退職」で、会社に訴えられることはないのです。

親の介護で退職しても失業手当はもらえますか?

失業手当を受給するには「いつでも働ける状態である」ということが大前提です。つまり退職して介護と仕事を両立しやすい会社に転職するつもりであれば、失業手当の受給は可能です。

しかし介護に専念して仕事をするつもりがない場合は、受け取ることができません。

ただし介護などで退職後30日以上働けない状況の場合、通常1年間の受給期間を最大3年間まで延長することができます。

今すぐ働けなくてもいつかは働こうと考えている人は、最寄りのハローワークに相談して受給期間の延長申請をしておくとよいでしょう。

親の介護が退職理由だと会社に引き止められませんか?

親の介護が退職理由の場合、ほとんど会社で強く引き止められることはありません。

しかし以下の場合は、引き止められるかもしれません。

  • 会社の繁忙期
  • 上司が介護に関して知識不足
  • とんでもないブラック企業

「引き止められたときに、うまくかわせるか不安」という人は退職代行の利用を検討してください。退職代行なら引き止められることなくスムーズに退職することができます。

親の介護は即日退職の理由になる!退職するときのポイントや伝え方を解説 まとめ

親の介護は即日退職の理由になる!退職するときのポイントや伝え方を解説 まとめ

親の介護を理由に退職することは違法ではありません。介護できなかったことで後悔したり介護と仕事の両立で体を壊したりするくらいなら、退職して介護に専念すべきです。

しかし「介護を理解していない上司」や「従業員の親の介護なんてお構いなしの会社」だと、退職を申し出ても受け入れてくれないかもしれません。

そのようなときは退職代行の利用を検討してください。退職代行ならどんなブラック企業でも、退職のプレッシャーから解放されスムーズに退職することができます。

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