バイト先のしつこい引き止めにお悩みの方は、少なくありません。そんなとき上手な断り方がわかれば嬉しいですよね。
今回はしつこい引き止めを振りきってバイトを辞めたい方に向けて、断り方や辞める際の注意点などを詳しく解説します。
- 引き止めがしつこいときは「引き止められにくい退職理由」 を伝える
- どうしても辞められないからといってバックレはNG!
- 自分で退職できないときは退職代行に頼ろう
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バイトの引き止めがしつこい時の断り方をご紹介
「忙しいから辞めてもらっては困る」
「次の人が入るまで待ってほしい」
今はどこも人手不足の傾向にあります。バイトを辞めようとすると、必ずと言っていいほど引き止められるはずです。あまりに引き止めがしつこいと、辞めにくくなってしまいますよね。
引き止めがしつこい時に効果的な断り方は、5つあります。
- 代わりに人を紹介して断る
- 引っ越しなど引き止められにくい理由を伝える
- 退職代行業者に代わりに伝えてもらう
- 退職届を内容証明でバイト先に送る
- 総務部など上層部に辞めたいことを伝える
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断り方①代わりに人を紹介して断る
自分が辞める代わりに他の人を紹介するとあなたが辞めても従業員の数が変わらないので、バイト先に掛かる迷惑が軽減されます。
あなたはすんなりバイトを辞められてバイト先は従業員を確保できるため、お互いに円満退職が可能です。ただしこの方法をとるときは、バイト先の職場環境やあなたと代わりに紹介する人の関係に注意しましょう。
例えば「店長のパワハラがひどい」「残業代がつかない」のような職場環境の悪いバイト先にとても仲の良い友人を紹介したらどうなるでしょう。
あなたはしんどいバイトから解放されて、バイト先は従業員が確保できます。しかし仲の良い友人は嫌なバイトを押し付けられて、あなたに裏切られたような気持ちになるはずです。
友人との信頼関係は崩れ、あなたの周囲からの評判は悪くなることでしょう。
断り方②引っ越しなど引き止められにくい理由を伝える
民法第628条には、以下のように定められています。
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。
引用元:e-Gov検索 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
つまり「やむを得ない事由」があれば、退職できることになります。やむを得ない事由には、以下のようなものがあります。
- 遠くへ引っ越すのでバイト先に行けない
- 病気やケガでバイトを続けられない
- 身内の介護や看病があって働けない
- 会社に法律違反がある
- 採用時に聞いていた説明と実際の労働条件が違う
上記のとおり「引っ越し」もやむを得ない事由になるので、「〇月△日に引っ越すので、退職します」と伝えれば退職できます。
ただし「引っ越し」が嘘の場合は、注意が必要です。辞めた後に元バイトの人達とばったり会って嘘がバレてしまうと、トラブルになる可能性があります。
断り方③退職代行業者に代わりに伝えてもらう
退職代行は、名前の通り「退職を伝えてくれるサービス」です。バイトの方が利用すると以下のようなメリットがあります。
引き止めがしつこくて辞められないバイトが退職代行を利用するメリット
- バイト先に行かずに辞められる
- 上司や店長に会わずに辞められる
- バイト先と連絡を取らなくていい
- 即日退職可能
- 有給取得や未払残業代の交渉ができる
- バイトでも退職書類を確実に受け取れる
「辞めたら訴えてやる!」など、脅されてバイトを辞められないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?そのような場合でも、退職代行を利用すれば安全に確実にバイトを辞めることができます。
退職代行の利用には費用がかかります。しかし辞められないことでずっと悩んでいるくらいなら、退職代行でスピーディーに退職しましょう。
断り方④退職届を内容証明でバイト先に送る
店長に直接退職を言いたくないときには、退職届を内容証明でバイト先に送るのもいい手段です。実は「退職届をバイト先が受け取った=退職を承諾した」ということになります。
つまり退職届を郵送してバイト先の上司に受け取ってもらえば、退職が認められたことになるのです。ただし退職届を郵送するときは必ず内容証明を利用しましょう。
内容証明は「いつ、だれが、どんな内容を、だれに、いつ届けたか」を郵便局が証明してくれる郵送方法です。さらに内容証明は、手渡しで受領印を押して受け取らなくてはいけません。
もしバイト先が「退職届なんて受け取っていない!」としらばっくれても、郵便局が「いつ届けたか」を確実に証明してくれるので安心です。
断り方⑤総務部など上層部に辞めたいことを伝える
本来バイトを辞めたいときに、退職の意志を一番に伝えるのは「直接の上司」です。
しかしその直接の上司に何度話をしても「辞めるのは待ってほしい」「もう少し考えてみないか」などと引き止められて、そこから話が前進しないこともあります。
そのようなときには、会社の人事や採用を担っている部署に直接訴えるのもアリです。マナーとして順番は守るべきですが、上司が聞く耳を持たないなら仕方ありません。
「総務部って会ったこともないし、不安」と感じるかもしれません。しかし総務部に退職の意志を伝えてしまったほうが、案外すんなりと手続きが進むものです。
もし総務部に「なんで直接の上司に伝えないの?」と聞かれたら、正直に「上司に聞き入れてもらえなかった」と伝えて問題ありません。
バイトを辞める際に引き止められない退職理由
バイトを辞める際には、引き止められないほうがいいですよね。引き止められているのに強引に辞めてしまうと、罪悪感でスッキリしない人もいるでしょう。
- 体調不良によりバイト先に行くことが困難
- 学業に専念しなさいと両親から言われた
- 今のバイト先から遠い場所へ引っ越すことになった
- 別の会社の正社員として働くことになった
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例文も用意しましたので、ぜひ参考にしてください。
退職理由①体調不良によりバイト先に行くことが困難
「体調不良で働けない」は、もっともよく使われている退職理由です。また体調不良はやむを得ない事由になるので、引き止められにくいです。
さらに体調不良の人を無理に働かせ続けると、会社は「安全配慮義務違反」になる可能性があります。安全配慮義務違反に罰則はありません。
その代わり従業員から損害賠償請求をされたり会社の評判が落ちたりする恐れがあるので、強く引き止められないのです。
ここのところ体調が悪く、医師に相談したところ休養するようにとの指示を受けました。自分としても体調が辛く働くのが困難なので、退職させていただきたいです。大変申し訳ございませんが、〇日でアルバイトを辞めさせていただけないでしょうか。
退職理由②学業に専念しなさいと両親から言われた
学生の本分は「学業」です。バイトや部活よりもずっと優先度が高いのは当たり前なので、正直に「学業に専念しなければいけない」ことを伝えるようにしましょう。
ただし当然のように「学業優先」を主張することはNGです。今までお世話になったことへの感謝や、バイトを辞めて迷惑をかけることに対する申し訳ない気持ちを伝えるようにしましょう。
学校の成績が落ちてしまったため、学業に専念するように両親に言われ、アルバイトを続けるのが難しくなりました。大変ご迷惑をおかけしますが、〇日付けでアルバイトを辞めさせていただきます。今までお世話になりありがとうございました。辞めるまでしっかり業務に励みますので、最後までよろしくお願いします。
退職理由③今のバイト先から遠い場所へ引っ越すことになった
当たり前ですが、バイト先から遠い場所に引っ越せばバイト先に通うことができません。
通常のバイト先は、職場に通うための「交通費」を負担してくれるでしょう。しかしたいていは上限が決められていて、それを超える分は「自己負担」になることが多いです。
どんなに楽しいバイト先であっても、お金と時間をかけて出勤するほどのメリットはありませんよね。反対にバイト先のほうもどんなに優秀なバイトであっても、多くの交通費を負担してまで雇うのはメリットにならないのです。
父の転勤についていくことになり、○○に引っ越さなければならなくなりました。大変ご迷惑をお掛けしますが、△日付けで退職させていただきます。退職まではしっかり頑張りますので、よろしくお願いいたします。
退職理由④別の会社の正社員として働くことになった
正社員として働くことになった場合も、正直に伝えるようにしましょう。転職が決まった場合は、今のバイトを辞めるしかありません。
またバイトは学生が多く、店長は引き止めながらも「いつかは辞めていくもの」と理解しています。「正社員で採用されることになった」と聞けば、店長やバイト仲間たちもきっと喜んでくれるはずです。
実はこの度就職が決まりまして、正社員として採用されることになりました。大変ご迷惑をお掛けしますが〇月〇日が初出勤日なので、△月末付けで退職させていただきたいです。店長には就職を応援していただき、本当に感謝しております。最後の日までしっかり頑張りますので、よろしくお願いします。
バイトの引き止めがしつこいけど、これだけはNG!注意点を解説
バイト先の引き止めがあまりにしつこいと、「多少は強引な手段を取っても仕方ない」と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかしいくら引き止めがしつこいバイトであっても、やってはいけないことがあります。
- バイトの引き止めがしつこいからといってバックレる
- バイトの引き止めがしつこいとSNSに悪口を書き込む
- バイトを辞めたい意思を2週間前に伝えていないのに急に辞める
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いつまでも辞められないストレスが爆発しそうになるのは理解できますが、やり方によっては自分が加害者になってしまうこともあるので要注意です。
バイトの引き止めがしつこいからといってバックレる
バイト先の引き止めがしつこいからといって、バックレるのは絶対にNGです。バックレると、その瞬間はバイトから逃げられた解放感でいっぱいになります。
しかしバックレはバイト先に退職を認められていない状態なので、正しくは「無断欠勤」です。バイトを無断欠勤し続けると、以下のようなことが起こる恐れがあります。
- バイト先から怒涛のように連絡がくる
- 店長が自宅までやってくる
- 懲戒解雇になる可能性がある
- 損害賠償請求されるかもしれない
バイトで懲戒解雇なんて大袈裟だと思われるかもしれませんが、どこの会社でも無断欠勤を続けるのは懲戒の対象になります。
懲戒解雇になると、次のバイトの面接や就職活動の際に不利になるので注意が必要です。またあなたが辞めたことでバイト先が多大な損害を被った場合、損害賠償請求をされるかもしれません。
バイトでも正社員でも「辞める」ことに重い軽いはないです。
バイトの引き止めがしつこいとSNSに悪口を書き込む
最近は「炎上」という言葉がすっかり定着し、迷惑動画で刑事事件になっているニュースを観ることも増えました。それらと全く同じで、引き止めがしつこいからといってSNSに悪口を書き込むのは、犯罪になる恐れがあります。
「匿名だから大丈夫」なんて思っている人もいるでしょう。しかし被害者が警察などに相談すれば、簡単に誰が犯人かわかってしまいます。
SNSに悪口を書き込むことで、なり得る犯罪をまとめました。
- 名誉棄損罪・・・公の場で第三者の名誉を傷つける行為
- 侮辱罪・・・相手に悪口を言って精神的にダメージを与える行為
- 業務妨害罪・・・バイト先に悪影響となる情報を流して、社会的信用を貶める行為
- 脅迫罪・・・バイト先に脅迫を行う行為
そのほかSNSの書き込みのせいで、バイト先で事件が起きた場合は「殺人ほう助罪」や「自殺ほう助罪」になるかもしれません。
バイトを辞めたい意思を2週間前に伝えていないのに急に辞める
民法第627条では「退職を伝えて2週間後に退職できる」となっています。つまり退職を伝えても、2週間経たなければバイトを辞められないということです。
もちろんバイト先が「辞めていいよ」と承諾してくれた場合は例外ですが、2週間を待たずに勝手に辞めてしまうと法律違反になります。
法律違反といっても民法には罰則が定められていないので、違反したからといって罰金を払わされたり刑務所に入ったりすることはないです。
その代わりバイト先に損害賠償請求をされ、賠償金を払わされる可能性があります。たった2週間が我慢できなかったばかりに、多額の賠償金を払うのはリスクが大きいですよね。
「退職を伝えてから2週間」が耐えられそうにないときは、退職代行の利用を検討してください。
バイトを引き止められやすい人の特徴
いくら人手不足だからといっても、バイト先の方は「引き止める人」を選んでいます。しつこい引き止めはうっとうしいですが、あなたが「必要とされる人材である」という証拠なのです。
バイトを引き止められやすい人の特徴は、以下の通りです。
- とにかく仕事ができる
- リーダーなど重要なポジションについている
- 他のバイト仲間から慕われている
- 性格がいい
- 臨機応変な対応ができる
- 失敗しても成長できる
- 順序だてて仕事ができる
- 向上心がある
- 周りの人にいい影響を与えられる
「仕事ができる人」「仲間やお客様に慕われる人」「向上心があり、成長できる人」は、バイト先が手放したくない人材です。逆に従業員として一緒に働いていても「この人、辞めて欲しくないな」と感じる人ではないでしょうか。
バイトの引き止めがしつこい!という方からよくある質問
バイトの引き止めは無視しても大丈夫?退職を伝えて2週間経てば退職できます。退職の意志さえ伝わっていれば、2週間後に退職するのは法律上問題ありません。自分で退職するのが難しいなら、退職代行を利用するのもアリです。
ただしあまり強引に退職すると、バイト先やバイト仲間との関係が悪くなってしまいます。辞めた後にも「バイト仲間に会いたい」「バイト先に遊びに行きたい」と考えているなら、バイト先とよく話し合ってベストな退職日を決めることをおすすめします。
バイトを辞めさせてくれないのは法律違反?強い引き止めによってバイトを辞めさせてくれないのは、法律違反の可能性があります。例えば「次の人が決まるまで辞めさせない」のは先ほどにもご紹介した民法第627条に違反します。
また「すぐ辞めるなら、今月の給料払わないから!」というのは、労働基準法24条や120条に違反します。
勝手に辞めるのも違法ですが、辞めさせないのも違法になることがあります。
バイトを引き止めるのはなぜ?バイトを引き止める第一の理由は、その人が必要だからです。そのほかにもバイト先がバイトを引き止めるのには、以下のような理由が考えられます。
- バイトの募集をしないといけないのが面倒くさい
- バイトのチームワークを再構築しなければならない
- 新しい子にはまたイチから仕事を教えなくてはならない
また店長も人間です。一緒に仕事をしてきたからこそ「辞められるのは寂しい」「せっかく育てたのに残念」という気持ちになり、引き止めてしまうようです。
バイトの引き止めがしつこい!まとめ
バイトの引き止めがしつこいときには、代わりの人を紹介したり引っ越しなど引き止められにくい理由を伝えたりして断わるようにしましょう。
もし自力で退職できないときは、退職代行を利用するのもアリです。退職代行なら自分で退職を伝えず、スムーズに退職することができます。