適応障害で退職は逃げ?退職の伝え方や対処法を解説

適応障害で退職は逃げ?退職の伝え方や対処法を解説

退職希望のA・KさんA・Kさん

職場のストレスで適応障害になってしまった

退職希望のY・TさんY・Tさん

適応障害で退職したいけど逃げですか?

適応障害は職場の人間関係や労働環境、家庭環境などのストレスが原因で発症する精神疾患です。症状が人によってバラバラのため周囲に理解してもらえず、1人で悩み苦しんでいる人も多いのではないでしょうか?

この記事では、適応障害になったときの退職の伝え方や対処法を詳しく解説します。

要注意

アルバイトを辞めるか悩んでいる人は、バックれるのだけは絶対に止めてください。
懲戒解雇や損害賠償をされてしまった事例が数多く存在します。

アルバイトも正社員と同様に雇い主と雇用契約を結んでいる立派な従業員です。
アルバイトで人生を棒に振らないためにも、退職する時にはどんな形であれ退職の意思は必ず伝えるようにしましょう。

目次

【結論】適応障害で退職するのは逃げではない!

【結論】適応障害で退職するのは逃げではない!

適応障害とは「ストレスが原因で日常生活が困難になる状態」のことをいいます。

社会人の場合、会社の人間関係や労働環境、仕事内容などが原因でストレスが生じて
適応障害になる人が多いです。

適応障害から回復するには、まずストレスの対象から離れて体調を整えなければいけません。
つまり退職することは適応障害を治療する第一歩であって、「逃げ」ではないといえます。

適応障害に理解のない人からは「体調不良くらいで辞めるなんて逃げだ!」という声があることも事実ですが、気にする必要ありません。なぜならそんなことを言う人は、適応障害の専門家でもないただの無知な人に過ぎないからです。

適応障害は放っておくと、より重大な精神疾患になる可能性もあります。自分を守ることを最優先してください。

なぜ適応障害で退職は逃げだと思われるのか?

なぜ適応障害で退職は逃げだと思われるのか?

なぜ適応障害で退職は逃げだと思われてしまうのでしょうか?
それは日本人にはこのような考え方があるからです。

  • ツライことに耐えて頑張るのは素晴らしい
  • 一つのことをやり続けられるのは偉い
  • 人のため組織のために行動すべき

つまり会社に当てはめると、「適応障害ぐらい耐えろ」「退職はよくないこと」「会社のために一生懸命働くべき」ということになります。

残念ながら「年代が上の人」や「体質の古い会社」ほどこの考えが根付いており、「適応障害は逃げ」という考え方がなくなるのはまだまだ難しそうです。

適応障害で退職するのは逃げじゃない!3つの理由

適応障害で退職するのは逃げじゃない

適応障害で退職するのは逃げではありません。それには3つの理由があります。

適応障害で退職するのは逃げじゃない!3つの理由
  • 自分の身を守ることが最優先だから
  • 心が健康になれば何度でもやり直しがきくから
  • 今どき仕事を辞めるのは珍しいことではないから

自分の身を守ることが最優先だから

適応障害は職場や家庭などのストレスによって発症する精神疾患です。適応障害はストレスの原因から離れられると、症状が軽減されていきます。

適応障害の原因が職場のストレスならば「退職する」は最優先です。ストレスの原因から一刻も早く離れて、自分の身を守ってください。

心が健康になれば何度でもやり直しがきくから

適応障害は心身に様々な症状が表れます。

適応障害の症状例
  • 不眠
  • めまい
  • 動悸
  • 感情の高ぶり
  • 不安感
  • 摂食障害
  • 遅刻
  • 無断欠勤
  • 感情的な発言・行動

適応障害の治療でもっとも大切なことは、ストレスの原因から離れることです。

逆にストレスの原因といつまでも近くにいると、重症化してうつ病や他の精神疾患になる可能性があります。精神疾患が深刻化すると冷静な判断をできなくなり、自らの命を絶ってしまう人もいるのです。

仕事は自分の人生を豊かにするもので、人生を壊すものではありません。会社や仕事から解放されて心の健康を取り戻し、自分に合った人生をやり直しましょう。

今どき仕事を辞めるのは珍しいことではないから

今どき仕事を辞めて、新しいことを始める人は決して珍しくありません。

その理由は様々で、キャリアアップやチャレンジはもちろん「今の仕事に飽きた」というような気軽なものまであります。どんな理由であれ「仕事を辞める」という事実にはかわりありません。「キャリアアップだから退職していい」「適応障害だから退職してはいけない」ということはないのです。

一方で適応障害になりやすい人は「真面目で責任感が強い」「徹底的にやらないと気が済まない」「他人の目が気になる」といった性格の人が多いです。

退職希望のB・IさんB・Iさん

会社に迷惑を掛けてまで辞められない

退職希望のU・AさんU・Aさん

こんな体調不良くらいで退職していられない

会社や同僚のことを気遣うのも大切ですが、自分がどうしたいかを一番に考えましょう

退職代行オールサポートスタッフオルサポスタッフ

会社を辞めるというのは決して簡単な決断ではありませんが、あなたが遠慮する必要はありません。

適応障害になる人が出てしまう職場の特徴4選

適応障害になる人が出てしまう職場の特徴4選

適応障害になる人を出してしまう職場の特徴
  • ひどいパワハラやセクハラがある職場
  • 違法な長時間労働をさせる職場
  • キャパを超える業務量を押し付けてくる職場
  • いじめのある職場

適応障害になる人が出てしまう職場は、人間関係や労働環境などなにかしらの問題があります。

ひどいパワハラやセクハラがある職場


パワハラやセクハラといったハラスメントが普通になってしまっている職場は、今すぐ離れるべきです。

自分がターゲットにされている状態はもちろん、周囲の人がハラスメントを受けているのを見るだけでもストレスが溜まっていきます。

「ハラスメントが普通になっている=職場で黙認されている」ということなので、上司に相談して状況を変えるということはほぼ不可能です。むしろ相談したことがバレると、加害者側から嫌がらせを受けるリスクがあります。

違法な長時間労働をさせる職場

会社全体で違法な長時間労働が当たり前になっている場合、我慢して働き続けたところで改善されることはありません。

一部では事業の性質上ちゃんと36協定を締結して、労働時間が1日8時間・週40時間を超えても法律違反にならない会社もあります。しかし36協定にも残業時間の上限があり、それを超えての労働は法律違反です。

  • 時間外労働 …年720時間以内
  • 時間外労働+休日労働…月100時間未満
  • 時間外労働+休日労働…2~6カ月の平均が80時間以内

従業員を大切にできない会社にしがみついても、会社はあなたを幸せにはしてくれません。労働環境のいい会社に転職することをおすすめします。

キャパを超える業務量を押し付けてくる職場

真面目な人ほど仕事を抱え込んでしまいがちです。

業務を引き受けてくれることに、周囲の人は最初こそ「ありがとう」と思っています。しかしだんだん当たり前になっていき、そのうち「あの人に任せてしまえ」と手に余ると業務を押し付けてくるようになります。

また真面目な人は「断りづらい」「人を頼るのが苦手」といった面もあります。一度頼まれると断りにくく、いつの間にかキャパオーバーの業務をこなす羽目になるようです。負のループを断ち切るためには、職場から離れるのが1番です。

いじめのある職場

女性の多い職場の「無視」や仲間外れ、新人いじめなど職場のいじめは陰湿です。また近頃は在宅ワークの普及から「リモートいじめ」も増えてきています。

「今日は何をされるんだろう」と常に緊張しながら職場にいると、業務に集中することができません。業務に集中できずにミスが増えると、そのミスがまたいじめの口実になります。

適応障害で退職したいと言えないなら退職代行がおすすめ

適応障害で退職したいと言えないなら退職代行がおすすめ

適応障害は心身に様々な症状が出ます。また直接の上司が、適応障害の原因の場合も少なくないはずです。
自分で退職を伝えられないなら退職代行を利用しましょう。

退職代行は「依頼人の退職の意思を代理で伝える」サービスです。退職代行を利用すれば、
出社せずに退職することができます。

退職代行のメリット

  • 即日退職することができる
  • 会社や上司と連絡を取らずに退職できる
  • 出社する必要がない
  • 有給消化や未払残業代の交渉ができる
  • 退職手続きがほぼ丸投げできる

退職代行を利用するには費用がかかります。

「退職にお金がかかるなんてもったいない」と思うかもしれません。しかし辞めると言えずに心身を完全に壊してから退職すると、多額の治療費や就職できない間の生活費を心配することになるでしょう。

反対に退職代行で今すぐ退職すれば、あっという間に新しい職場で活き活きと働けるようになるはずです。

適応障害で退職は逃げじゃない!退職の伝え方

適応障害で退職は逃げじゃない!退職の伝え方

適応障害での退職の伝え方は大きく3ステップです。

適応障害での退職の伝え方
  • ステップ① 医療機関から診断書をもらう
  • ステップ② 上司に退職の意思を伝える
  • ステップ③ 退職届を受け取ってもらう

また退職は直接の上司に伝えるのが基本です。しかし退職の伝え方は法律で決められていないので、
手紙や電話、メールなどで伝えても問題ありません。

医療機関から診断書をもらう

まずは心療内科から診断書をもらいましょう。診断書は「病名や症状を公的に証明してくれる書類」です。

適応障害の退職に診断書が必ずしも必要というわけではありません。しかし診断書があると、会社に退職を認めてもらうための大きな後押しになります。

上司に退職の意思を伝える

上司に退職の意思を伝えます。退職の意思を伝えるときは「相談」ではなく「報告」するつもりで、
強い気持ちでのぞんでください。

またうまく話すことよりも、思っていることを話すことを大切にしましょう。感情が高ぶって泣いてしまっても問題ありません。何よりもあなたの話を聞いて、上司が「そんなに辛いなら仕方ない」と退職に納得してくれることが重要です。

適応障害で退職するときの退職理由は?

退職理由は本来どのような理由であっても「一身上の理由」で問題ないです。
しかし突然「一身上上の理由」と退職を言われて、納得する上司は少ないです。

適応障害で退職するときは「体調不良」と言いましょう。さらにどのような症状があるのか補足すると、
上司は納得しやすいです。

  • 職場で倦怠感が強く業務に支障が出ている
  • 感情のコントロールが難しい
  • 睡眠障害や摂食障害が出ている
  • 常に緊張状態で仕事に集中できない

上司の中には、これでも納得できない人もいるかもしれません。そのときは診断書を提出してください。
公的な証明書類を出されれば、適応障害に理解のない上司も退職を認めるしかないです。

退職届を受け取ってもらう

上司と相談して退職日を決め、退職届を受け取ってもらいます。
退職届は「退職を認めてもらった重要な証拠」です。

会社によっては退職届の提出が不要の場合もあります。しかしなるべく受け取ってもらい、
書面で証拠を残すようにしておきましょう。

適応障害が辛くて出社できないときの伝え方

適応障害が辛くて出社できないときの伝え方

適応障害が辛くて出社できないときは、無理に会社に行く必要はありません。
あなたの可能な方法で、退職の意思を伝えるようにしましょう。

適応障害が辛くて出社できないときの伝え方
  • 内容証明郵便
  • 電話・メール
  • 退職代行

出社しないで退職を伝える方法①内容証明郵便

内容証明郵便は「いつ」「誰が」「誰宛てに」「どんな内容を送ったか」を公的に証明してくれる
郵送方法です。

用紙はどのようなものを使用しても構いませんが、縦横関係なく1行20字以内、1枚26行以内という文字数制限があります。また、パソコン書きやコピーでも受け付け可能です。

内容証明は他の書面を一緒に送ることができません。もし「診断書」を送りたい場合は、
別途郵送する必要があります。

会社にいきなり退職届を送りつけるのは不安なら、先に会社に電話をして、退職届を送ることを伝えておきましょう。有給消化などの交渉はこのときに済ませておくと、スムーズに退職手続きが進みます。

出社しないで退職を伝える方法②電話・メール

電話は最初に誰が出るかわかりません。必ず直接の上司に繋いでもらって、退職の意思を伝えるようにしましょう。他の社員に伝言をお願いするのはNGです。

電話で退職を伝える際の例文

お忙しいところ恐縮ですが、今後の勤務について相談したくお電話いたしました。体調不良が続いており、病院を受診したところ医師に早期回復が難しく、治療に専念するように勧められたため退職したいと考えております。

急なご連絡となり大変申し訳ございません。

上司に退職を了承してもらえたら、貸与物の返却や有給消化など具体的な相談をしましょう。
また電話を切る前に以下の言葉を添えましょう。

電話を切る前に伝えるべき言葉
本来であれば直接お話しなければならないのですが、体調がすぐれず出社が難しいため、お電話でのご報告となってしまい大変申し訳ございません。

メールで伝えるときは「退職の意思」と「感謝の気持ち」を簡潔に述べるようにします。

メールで退職を伝える際の例文

○○部長(上司の名前)お疲れ様です。△△(あなたの名前)です。

このところ体調不良が続いており、医師に早期回復が難しく治療に専念するように勧められたため、退職したいと考えております。

突然のご連絡で申し訳ありませんが、●月▲日を持ちまして退職させていただきたく存じます。本来なら直接お話しすべき内容なのですが、体調が優れず出社することが困難なため、メールでご連絡いたしました。

○○部長には今までお世話になりました。本当にありがとうございました。

出社しないで退職を伝える方法③退職代行を利用する

退職代行を利用すれば出社の必要がないのはもちろん、自分で退職の意思を伝える必要がありません。
退職の意思を伝える精神的負担から解放され、依頼した日から治療に専念することができます。

適応障害で退職したい時の対処方法

適応障害で退職したい時の対処方法

適応障害で退職したい時の対処方法を5つご紹介します。

適応障害で退職したい時の対処方法
  • 有給を取ってリフレッシュする
  • 産業医に相談する
  • 部署異動を申請する
  • 休職制度を利用する
  • 会社を辞めて環境を変える

退職しなくても、適応障害が改善される可能性があります。

対処方法①有給を取ってリフレッシュする

2・3日有給を取って、完全に職場から離れてみましょう。趣味に没頭してもいいですし、
ぼんやり過ごすのもリフレッシュになります。

また職場から離れれば、今後どうすべきか冷静に考えることができるはずです。

対処方法②産業医に相談する

会社にもよりますが、産業医が設置されているなら相談をしてみましょう。
産業医ができることはおもに2つです。

  • 上司や人事労務と連携して、本人の業務調整・環境改善を行う
  • 治療のための休職から復職をサポートする

退職希望のA・KさんA・Kさん

相談したことが上司にバレる?

産業医は相談者の許可なく、相談に来たことや症状を明かすことはないので安心してください

退職代行オールサポートスタッフオルサポスタッフ

職場環境や業務量などが改善されれば、適応障害の症状が軽減するかもしれません。

対処方法③部署異動を申請する

部署異動できれば職場環境や人間関係が変わります。
今の部署の雰囲気や特定の人がストレスの原因なら、有効な対処方法です。

ただし部署ごとに適正な人数は決まっているので、簡単に部署異動できるかも確認する必要があります。

また同じ会社にいる以上、前の部署と完全に関係を切ることは不可能です。
同じプロジェクトで関わることもあるかもしれません。

対処方法④休職制度を利用する

休職制度の休職期間は会社によってそれぞれですが、目安は以下の通りです。

 企業規模 大企業 中小企業
休職期間 1年以上~数年 数カ月~1年程度

(勤続年数が短い場合は適用除外となることもある)

休職理由 病気やけがに加え、留学など 病気やケガに限る
休職期間の賃金 休職理由によって賃金が支給される場合がある 基本的に無給

休職は有給に比べて長期の休みが取れるので、その間に症状が軽減される可能性があります。

対処方法⑤会社を辞めて環境を変える

適応障害の根本的な解決方法は、会社を辞めて環境を変えることです。

退職すればストレスの原因が「パワハラ」「職場環境」「いじめ」など、何であったとしても
確実に縁を切ることができます。

ストレスの原因を遠ざけてゆっくり休養し、新しい環境でやり直しましょう。

適応障害で退職した後の過ごし方を期間別に紹介

適応障害で退職した後の過ごし方を期間別に紹介

適応障害は特定のストレスが原因で発症します。
職場がストレスの原因の場合、まずは職場から離れることが重要です。

適応障害の回復は大きく分けて3つの期間があります。

  • 休養期
  • 回復期
  • 調整期

適応障害は「原因のストレスが取り除かれれば、6ヶ月ほどで回復できる」といわれています。
しかし「元気になったから大丈夫!」と自分の判断で治療をやめてしまうのは大変危険です。

それぞれの時期を正しく過ごせば、回復の遅れや適応障害の再発を予防することができるでしょう。

休養期の過ごし方

適応障害になって一番にすべきことは、ストレスの対象から離れることです。

退職してストレスの原因から離れたら、とにかく心身の調子を整えるようにしましょう。
この時期には「ちゃんと朝起きよう」「外に出よう」など、無理な努力する必要はありません。

生活リズムを気にすることなく、ゆっくりと過ごすことが一番です。

やりたいことをやりたいときにやることが大切
  • 寝たいときに寝る
  • 食べたいときに食べる
  • テレビを見たければ見る

仕事や会社に追い詰められて適応障害になってしまった人の中には、のんびりと過ごすことに罪悪感があったり焦りを感じたりする人もいます。

しかしこの時期は何も深く考えずにゆっくりと過ごすことで、症状を改善していきましょう。

また適応障害の症状で不眠があり休めない場合は、薬で対処する方法もあります。
我慢せずにかかりつけの医師に相談してみてください。

回復期の過ごし方

回復期は心が安定してくる時期です。この時期に入ってきたら、少しずつ活動量を増やしてみましょう。
まずは散歩やストレッチなどの軽い運動から始めてください。

回復期の過ごし方
  • ウォーキング
  • 手芸
  • 読書
  • 近くのカフェに出かけてみる
  • 買い物に行く

運動量は最初は翌日に疲れが残らない程度の負荷で行い、徐々に体を慣らしていきましょう。
くれぐれも無理は禁物です。「心地よく疲れる」「楽しく感じる」程度に留めてください。

また資格を取るために勉強をするのもいいですが、決して無理のないようにしましょう。
目標を達成するには、努力をしなければなりません。努力はときに人に苦痛を与えることもあります。

勉強をするときは、くれぐれも「楽しい」「おもしろい」と感じる程度で行うようにしてください。

調整期の過ごし方

「そろそろ働きたい」と思えるようになってきたら、調整期に入ってきています。

調整期にはバランスの取れた食事をしたり適度な睡眠を取ったりすることで、
徐々に生活のリズムを整えていきましょう。

この時期は再び働くために、体を働けるリズムに調整していく時期です。

ただし「働かなければいけない」というような義務感から無理に頑張ろうとすると、
苦しくなってしまう
場合があります。

あくまでも「働きたい」「何か動きたい」など積極的な気持ちがあるときのみ行動するようにしましょう。
また調整期後に仕事を始めると、つい適応障害になる前の元気な自分をイメージしてしまいがちです。

しかしあくまでも病後なので以前のようにできなくても落ち込まず、頑張っている自分を肯定してあげるようにしましょう。

そうすることで、少し楽に仕事ができるようになるはずです。

適応障害で退職する際によくお客様から頂戴するご質問

適応障害で退職する際によくお客様から頂戴するご質問

最後に適応障害で退職する際に、お客様から頂戴するよくある質問にお答えしたいと思います。

適応障害で退職する際によくお客様から頂戴するご質問
  • 診断書なしでも適応障害を理由に退職は出来ますか?
  • 派遣ですが適応障害を理由に即日退職は可能ですか?
  • 適応障害で退職すると自己都合退職扱いになりますか?

適応障害になっている人は心身ともに不安定なので、不安な気持ちが多いはずです。不安や疑問を失くした状態で、退職を実行してください。

診断書なしでも適応障害を理由に退職は出来ますか?

適応障害に限らず病気やケガで退職する場合、診断書の提出は必須ではありません。

しかし就業規則で診断書の提出が義務付けられているなら、提出する必要があります。
また診断書は「病気やケガの症状を医師が証明している書類」です。

提出が義務付けられていなくても提出することであなたの退職理由の信憑性が高まり、
退職への強い後押しになる
ことでしょう。

さらに診断書を提出されると、退職を申し出てもしつこく引き止めてくることはありません。
なぜなら適応障害の原因が「会社」だった場合、診断書を無視して働かせ続けると安全配慮義務違反になるかもしれないからです。

もし安全配慮義務違反を認められると、その従業員から慰謝料請求をされる可能性があります。
そのため診断書があると、スムーズに退職できるのです。

派遣ですが適応障害を理由に即日退職は可能ですか?

可能です。
というのも、民法第628条には以下のように定められているからです。

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。(民法第628条)

つまり「やむを得ない事由」があれば、即日退職が可能と言うことになります。
適応障害はやむを得ない事由に該当するので、問題なく即日退職ができるでしょう。

ただし派遣社員が即日退職をすると派遣会社と派遣先の信頼関係を崩してしまうことになるため、
派遣会社から次の仕事の紹介を受けられなくなる
かもしれません。

もし次も派遣社員として働きたいのであれば、新たに他の派遣会社へ登録することをおすすめします。

適応障害で退職すると自己都合退職扱いになりますか?

適応障害での退職は自己都合退職です。
ただし適応障害の場合、失業手当を申請すると「特定理由離職者」扱いになります。

特定理由離職者は、通常の自己都合退職の際にある2ヶ月間の給付制限期間なしで失業手当を受け取れます。
また特定理由離職者の場合失業手当の給付日数も多くなる可能性が高いです。

特定理由離職者の失業手当給付日数
加入期間 1年未満 1年以上

5年未満

5年以上

10年未満

10年以上

20年未満

20年以上
30歳未満 90 90 120 180
30歳以上

35歳未満

120 180 210 240
35歳以上

45歳未満

150 180 240 270
45歳以上

60歳未満

180 240 270 330
60歳以上

65歳未満

150 180 270 240

適応障害での退職は会社都合にはなりませんが、失業手当の給付や転職に不利になることはありません。
症状が辛いときには無理せず退職を検討しましょう。

適応障害で退職は逃げ?まとめ

適応障害で退職は逃げ?まとめ

適応障害を理解していない人には「逃げ」と感じられるようですが、適応障害で退職することは
全く逃げではありません。

むしろ自分を大切にし、やり直すための賢い選択です。

適応障害でも自分で退職を言い出せないときは、退職代行を利用してください。
退職代行が人生の新しい一歩をサポートしてくれます。

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