A・Kさん
B・Iさん
50代は職場だけでなく家庭でも重要な役割を担っています。そのため「辞めたい」と悩んでいても、簡単に辞められないという人も多いでしょう。
この記事では、仕事を辞めたい・疲れたと感じている50代の人に向けて7つの解決策を徹底解説します。また実際に退職した4人の体験談もありますので、すでに退職を検討している人はぜひ参考にしてください。
「仕事辞めたい」「疲れた」と50代が感じる理由
50代になって「仕事辞めたい」「疲れた」と感じる人は多いようです。
- 50代を迎えて体力が衰えて業務が辛くなった
- 責任の重圧に耐えきれなくなった
- 職場の人間関係がしんどいから
- 役職定年になりやる気を失ってしまったから
- 新しい技術についていけないから
- 身内の介護が必要になったから
50代は仕事のベテランなので、若手の頃とは違う悩みを抱えています。
50代を迎えて体力が衰えて業務が辛くなった
50代になると、20代・30代と違って体力が衰えてきます。若い頃は体を酷使して体力任せに働けても、50代で同じように働くのは難しいです。
また肉体労働で長年の無理がたたって、腰痛・肩こりなど体の悩みを抱えながら働き続けている人もいます。体力に限界がきて辛くなり、今の仕事から脱出したいと考える人が多くいるようです。
責任の重圧に耐えきれなくなった
50代は勤務年数も長く、重要なポジションや仕事を任されている人が多くなります。責任の重たい仕事を任されると、やりがいを感じる一方で非常に大きなプレッシャーがかかるはずです。
人によってプレッシャーの受け止め方は違います。適度なプレッシャーは仕事のモチベーションになりますが、重たすぎるとストレスになり心身に影響が出る可能性もあります。
大きなプレッシャーによって心身共に疲れ果ててしまうと、仕事を辞めたくなっても仕方ありません。
職場の人間関係がしんどいから
50代になると、様々な人との関わりを経験してきています。そのような人達が「しんどい」と感じる人間関係は、かなり深刻に悪い状態だといえます。またどんなに好きな仕事であっても人間関係が悪いと、いつかは心身に限界がきてしまいます。
- 上司に気を使う
- 部下同士の人間関係に気を使う
- 部下への接し方が難しい
- 職場で孤立してしまっている
特に50代は部下を抱えている人も多く、部下同士の人間関係にも気を配らなくてはならないので非常にストレスが溜まります。近頃はハラスメント行為が重大な社会問題とされており、「部下の教育」や「部下とのコミュニケーション」にも非常に気を使うはずです。
また50代の人達の直接の上司は役員クラスの人となるため、上司との人間関係は出世や今後の進退に直結しています。上司にも部下にも気を使いすぎて辛くなると、仕事を辞めたくなってしまうかもしれません。
役職定年になりやる気を失ってしまったから
50代で役職定年になる人もいます。役職定年によって肩書きを失ったことで、仕事へのモチベーションが一気になくなってしまう人も多いです。
役職定年になると、自分より上司が年下になります。若いリーダーに対して快く従えず、不満を感じて仕事を辞めたいと感じるようです。
新しい技術についていけないから
技術職・開発職は日々進歩しており、知識のアップデートが常に求められます。若い頃には昼夜問わず情報や技術を取り入れることに夢中になっていた人も多いでしょう。
ところが50代になると、「一度にたくさんのことを覚えられない」「進歩の速度についていけない」「新しい技術を使いこなせない」といったことが起こってきます。
もちろん50代60代となっても変わらず第一線で活躍されている人もいらっしゃいます。しかし技術の進歩に遅れをとりはじめると、今の技術でも通用する仕事に転職したいと感じるようです。
身内の介護が必要になったから
介護離職者は2010年以降上昇傾向にあり、2018年以降には10万人を突破しました。厚生労働省の「令和2年度雇用動向調査」によると、2020年に介護や看護を理由として退職した人は約7.1万人もいることがわかっています。
そのうち、特に50代以降に介護・看護が理由で退職する人が多くなっています。
介護は体力だけでなく、「いつ終わる」と先の見通しが立たないことから精神的にも大変きついです。仕事との両立は大変困難なことから、退職を選ぶ人が多いようです。
50代が仕事を辞めたいと感じるほど疲れたときの解決策
50代が仕事を辞めたいと感じるほど疲れたとき、どのような解決策があるのでしょうか。
- 有給休暇や休職制度を利用して一度ゆっくりする
- キャリアコーチングを利用してみる
- 特技やスキルを活かして副業を始める
- 趣味を探して仕事を忘れる時間を作る
- 仕事を辞めると決めている場合は転職先から内定を貰っておく
- 早期退職して残りの時間を有効活用する
具体的に説明していきます。
有給休暇や休職制度を利用して一度ゆっくりする
仕事に疲れてしまったなら、まとまった有給や休職制度を使って一度ゆっくり休んでみましょう。働き詰めだと脳が疲れてしまい、視野が狭くなりがちです。
- 休日にも出勤している
- 残業が続いている
- 仕事関係の人以外と話していない
数日ゆっくり休めば、心身共に回復します。回復して冷静になった頭で、「今後どうするか」をじっくりと考えるようにしてください。
また友人など信頼できる人に、相談するのも有効です。職場の人とばかり話していると、どうしても物の見方や価値観が凝り固まってしまいます。一方で友人達からは、自分の現状を違う角度から見た新しい意見を聞くことができるはずです。
具体的なアドバイスは得られないかもしれませんが、視野が広がることで「今後の人生への素晴らしいアイデア」が浮かぶかもしれません。
キャリアコーチングを利用してみる
「今後のイメージができていない」「そもそもどうしていきたいのかわからない」という人も意外と多いはずです。このような場合は、キャリアコーチングを受けてみましょう。
キャリアコーチングとは「キャリアに関する専門家に自分のキャリアに関する悩み相談やキャリア設計をしてもらうサービス」のことです。
キャリアコーチングでは、以下のようなサービスを受けることができます。
- キャリアに関する相談やアドバイス
- キャリア設計のための自己分析のフォロー
- キャリアプランを設計するための支援
- キャリア形成や必要な能力開発のアドバイス
キャリアプランが明確にできれば、今後の働き方も変わってくるはずです。
特技やスキルを活かして副業を始める
疲れているけれど「辞めたいほどではない」という人は、特技やスキルを活かして副業をしてみてください。
近頃はパソコンやインターネットのできる環境があれば、気軽に副業が始められます。またネットで始める副業は、年齢や性別などで収入や仕事内容が差別されないというメリットもあります。
もしかすると副業がうまくいくことによって本業との収入バランスが逆転し、独立のチャンスを得られるかもしれません。
趣味を探して仕事を忘れる時間を作る
仕事一筋だと休みの日まで仕事のことを考えてしまい、心身が休まる時間を作ることができません。新しい趣味を探して、仕事を忘れる時間を作りましょう。
趣味はストレス解消になるばかりでなく、退職前から趣味を始めておくことで老後の楽しみができます。また趣味をきっかけに新しいコミュニティーに参加すれば、同じ趣味を持った仲間に出会うことができます。
- スポーツ
- 旅行
- 料理
- 写真
- ガーデニング
なんでも構いません。身近なところから始めるようにしてください。
オルサポスタッフ
仕事を辞めると決めている場合は転職先から内定を貰っておく
当然ですが、退職すると安定した収入が途絶えます。経済的に不安を抱えたくない場合は、次の転職先を決めてから退職を実行するようにしましょう。
50代に企業が求めていることは以下のようなことです。
- 高い専門性
- 強い責任感
- 高いモラル
50代は若い世代に比べて体力面で勝つことは難しいので、企業の求めているスキルをアピールできるようにしましょう。また50代での正社員での中途採用の求人は決して多くありません。正社員にこだわり過ぎず、非正規雇用も視野に入れて転職活動することをおすすめします。
早期退職して残りの時間を有効活用する
会社に早期退職制度がある場合は、制度を利用して退職すれば通常の定年退職よりも多くの退職金を受け取ることができます。既に退職の決意をしているのなら、ぜひ活用しましょう。
仕事を辞めると定期的な収入がなくなりますが、退職金があれば当面の生活費に困ることはありません。ゆっくりと趣味や旅行に時間を使うのもいいですし、退職金を元手に会社で培ったノウハウを活かして事業を起こしてもいいでしょう。
ただし早期退職する場合は、「何をするか」をある程度イメージしてから退職するようにしましょう。早期退職するととにかく時間がたくさんあります。何もすることがないと、ダラダラと時間を無駄にしてしまうことになります。
会社を辞めたいと言いにくい場合は退職代行を使いましょう
Y・Tさん
U・Aさん
50代ともなると会社で重要な役割を担っていたり会社に愛着が湧いたりと、自分で退職を言い出しにくくなることも多いでしょう。
オルサポスタッフ
退職代行は「依頼人に代わって退職を伝えるサービス」です。50代の人達が退職代行を利用すると、以下のようなメリットが得られます。
50代が退職代行を利用するメリット
- 会社に行かずに退職できる
- 社長や上司に会わずに退職できる
- 会社とやり取りしなくてもいい
- 即日退職に対応している
- 有給消化や退職金の交渉ができる
退職代行を利用すれば、年齢に関係なくスムーズに退職することが可能です。
なお会社役員に就任している場合は、退職ではなく「辞任」になります。役員が任期途中に辞任をすると、会社から損害賠償請求されるリスクがあります。そのため退職代行ではなく、弁護士に相談するのがおすすめです。
実際に仕事辞めた50代の体験談
50代で実際に退職した人はどのような体験をしたのでしょうか。4人の方の体験談をご紹介します。
仕事を辞めたら人生楽しすぎた50代
A・Kさん
メンタル落ちてからより一層その傾向が強くなり、50歳で限界がきて退職代行で逃げるように退職しました。現在は独立して自室で働くようになって気遣いも忖度もない日々を過ごしています。気持ちが解放されて最高です。周りを気にしなくて済む環境はいいですね。
人間関係に疲れて仕事を辞めた50代女性パート
Y・Tさん
会社なんてパートの私が鬱になっても、守ってくれないですよね。「会社なんて捨ててやる!」という気持ちで、退職代行で退職です。ダメもとで有給のことを言ってもらったら、有給消化もできましたよ。
もうサラリーマンに疲れてしまった50代男性
B・Iさん
結局一気にやる気がなくなって、退職することにしました。幸い早期退職制度があったので、退職金をもらって今はのんびり期間中です。とにかくもうサラリーマンをする気はないです。
管理職の業務が負担になって限界がきた50代女性
A・Kさん
「今辞めてしまったら、正社員では働けないだろうな」とわかっていたので耐えていたんですが、ついに限界がきてしまって退職しました。うちは子どもが全員独立しているので、これからは趣味に専念していきたいです。
仕事を辞めたい・疲れた50代が注意すべき点
50代でも早期退職制度などを利用して退職することは可能です。しかし本当に退職する前に注意しておきたい点があります。
まずは貯金額の確認です。退職すれば安定した収入がなくなります。生命保険文化センターの「令和元年度生活保障に関する調査」によると、夫婦2人の場合の老後の生活費の平均は月22.1万円という結果になっています。いくら退職金や今後年金が入るといっても経済的に不安があるのであれば、今すぐ退職するのは控えたほうがいいでしょう。
2つ目に家族の相談も重要になります。50代の退職は家族への影響も大きいです。退職する前に家族とよく話し合って、理解してもらいましょう。事前に話しておかないと「なぜ相談してくれなかったのか」とトラブルになり、最悪の場合「離婚」といったケースも考えられます。
一時的な感情に任せて仕事を辞めないようにする
A・Kさん
一時的な感情に任せて仕事を辞めるのは大変危険です。「退職します」という意志が受理されると、どんなに後悔しても取り下げることはできません。
- なぜ辞めたいのか
- それは自分で改善する方法はないのか
- 辞めても経済的に問題はないのか
- 家族からの理解を得られるのか
一度立ち止まって、冷静に考えるようにしましょう。また退職は大きな決断なので、一人だけで結論を出すのは困難です。家族だけでなくキャリアコーチの専門家や友人など第三者とも相談して、後悔のない決断するようにしてください。
50代で仕事辞めたい・疲れたと感じたら?まとめ
50代は仕事のプレッシャーや肉体的な限界など、若い頃とは違う「仕事を辞めたい」悩みを抱えています。退職は大きな決断です。貯金額の確認」や「家族の理解を得る」など退職前にしっかり準備をしておき、後悔のない退職をしましょう。
また「お世話になった会社に退職を伝えづらいとき」や「一刻も早く退職したいとき」は退職代行を利用してください。退職代行を利用すれば、スムーズかつスピーディーにあなたの希望通りの退職をすることができます。