特養看護師がきつくて辞めたい方へ!その原因と対処法を解説

退職希望のA・KさんA・Kさん

オンコールや残業でへとへと・・・なのに給料が低い

退職希望のB・IさんB・Iさん

医師がいないから責任が重い

退職希望のA・KさんA・Kさん

看護師なのに、生活介助するのが当たり前だと思われてしまう

特養看護師さんは業務の負担が多く、辞めたくなるほど辛くなっている人も多いのではないでしょうか?辛さに対処するために、まずは「なぜ辛いのか」の分析から始めましょう。

この記事では特養看護師が辞めたくなるほど辛くなる原因や対処法について解説していきます。退職を決める判断基準も紹介しますので、ぜひあなたの状況と比べてみてください。

目次

特養看護師がきつくて辞めたい!その原因と対処法

特養看護師がきつくて辞めたい!その原因と対処法

特別養護老人ホームで働く看護師さんは、病院で働くのとは違う独特の辛さやしんどさがあるようです。
特養看護師がきつくて辞めたくなる代表的な原因には、以下のようなものがあります。

特養看護師がきつくて辞めたくなる原因
  • 施設内の人間関係でトラブルがある
  • 看護師一人の責任が重い
  • 多くの利用者を一人で相手する必要がある
  • 看護師も介護業務に関わらなければならない
  • オンコール対応や残業など行動制限が多い
  • 給料が低く待遇も良くない
  • 職場の温度感が自分と合わない

対処法と併せてご紹介していきます。

原因①施設内の人間関係でトラブルがある

転職してから余裕を持って接する事が出来ないだろうって嫌になってたけど、お局の人たちから優しくされないのに、患者に対して優しい気持ちになれない事に今日気づいた。接遇接遇うるせえ。

引用元:Twitter https://twitter.com/HKLk4pFe1QGS3hu/status/1560319123779108865

特養看護師は職場での人間関係が辛くて辞めたくなる人がいます。特養は老人ホーム入居者に接するだけでなく、介護士や生活相談員、管理職員など、様々な職種や年齢の人達とチームを組んで働かなくてはいけません。

また職種に関係なく先に入職している人が幅を利かせていることが多く、その人達に気に入られないと職場に居づらくなってしまうこともあります。

人間関係で悩んでいる際の対処法

人間関係が辛いときは、無理に「お局様に気に入られよう」「いい人と思われるようにしよう」と思わないようにしましょう。「仕事は仕事」と割り切って業務に必要なコミュニケーションをし、他の職種の人達との連携を心がければ問題ありません。

仕事は職場の人のためにするのではなく「入居者さん」と「自分のお給料」のためにやるものです。友達作りをする場所ではないと理解しておけば、今よりも仕事がしやすくなるはずです。

職場の人間関係はなぜ悪くなっているのかという原因を考えて、改善していくことも大切かもしれません。しかし人間関係は相手があって成り立っているものなので、自分1人の力ではどうにもならないことも多いです。

退職希望のB・IさんB・Iさん

仕事と割り切るのが難しい

退職希望のA・KさんA・Kさん

自分の力だけで改善は無理

人間関係に限界を感じたら、職場を変えることを検討してもいいかもしれません。

原因②看護師一人の責任が重い

「看護師やめるなんてもったいないよ」と言われたこともあった。
けど、一度きりの人生。たった一つの資格だけで決めつけてしまう方が、ぼくにとってはもったいない。そして、看護師って、責任重いしメンタルつらいし、ストレス解消に散財する人も多い。決して安定してるわけじゃないんだ

引用元:Twitter https://twitter.com/sinocchicchi/status/1511103837234466819

通常病院なら医師が必ずいるので、指示を仰ぎやすいです。一方で特養では医師の常勤が義務付けられていないため、看護師が医療的な判断を行うことも多く責任は重いです。

特養の入居者さんは高齢者で、体調が急変することもあります。特養の看護師は救急要請が必要かどうかなど、迅速かつ正確な判断が常に求められています。

責任の重さがきつい際の対処法

責任の重さがきついときは様々なシチュエーションを想定し、事前にシミュレーションしておくことが効果的です。また定期診療に来る医師や提携している病院との連携を普段から心がけていれば、何か起きたときにもスムーズに対応できます。

もしもそれでもプレッシャーに耐えられそうにないときは、病院や学校など他の環境に移ることもいい対処方法です。

原因③多くの利用者を一人で相手する必要がある

なんで看護師は介護の業務も検査の準備と家族説明と薬の説明と少ないリハビリとご飯の配膳と介助しないといけないの??他職種でもできるよね?他にやる事たくさんあるのだが

引用元:Twitter  https://twitter.com/nq5tj0je337/status/1562021957863821312

特養の看護師の原則専従で、人数は以下のように定められています。

施設の入居者数 看護師の人数
30人未満 1人以上
30人以上50人以下 2人以上

入居者さんの人数に対して、定められている看護師の人数が少ないのがわかります。施設によっては勤務時間中に、1人で30人の相手をしなくてはいけない場合もあるのです。

また看護師は日常的な健康管理はもちろん、インスリン注射・胃ろうといったの医療行為、服薬管理、医療機関との連携など業務は多岐にわたります。人数が少ないだけでなく業務内容が多いとなると、辛くなっても当然です。

相手にする利用者が多すぎる際の対処法

相手にする利用者が多すぎる問題に対処するには、介護職員と連携することが重要です。しかし介護職員も業務が多いためスムーズな連携をとることは難しく、かえってストレスを抱えてしまうこともあります。

また手が回らない現状を、施設長に改善を訴えてみるのも対処法の一つです。訴えが受け入れられて人材が補充されれば業務の負担は減りますし、医療体制が手厚くなるので入居者さんにも喜ばれるはずです。

原因④看護師も介護業務に関わらなければならない

看護師は介護士や看護補助の仕事(オムツ交換など)が出来るがそんな事の為に国家試験頑張ったんじゃないぞ!
正直、オムツ交換などするくらいなら心肺蘇生や循環器、脳外科、呼吸器等の命にかかわるオペに入っていた方が何倍もマシ

引用元:Twitter https://twitter.com/IqDXZpnTm9ssCTj/status/1437013127694934017

特養では人出不足により入浴や食事など、看護師が入居者さんの生活介助を行うこともあります。また介護職員の人達には、看護師が介護業務をするのは当たり前と思われている場合も多いようです。それどころか介護業務をあまりしない看護師に対して「仕事をさぼっている」「やる気がない」と、風当たりが強くなることさえもあるでしょう。

確かに看護師の資格があれば介護士の仕事をすることは可能です。しかし看護師本来の専門的な知識や能力を発揮する場がないと、不満も溜まりますしモチベーションも下がってしまいます。

介護業務がきつい時の対処法

どこの病院や施設でも、多少なりとも介護に近いことに関わっていかなくてはいけません。介護業務をきついと感じている人は、「介護が嫌」なのではなく「看護師として扱われていない」ことがつらいと考えているのではないでしょうか。

残念ながらそれは特養という施設の特性であるので、特養で働き続ける限り状況が変わることはありません。「これも仕事だ!お給料のために頑張ろう」と割り切れないのであれば、病院や学校の看護師などに転職することをおすすめします。

原因⑤オンコール対応や残業など行動制限が多い

日勤18時まで働いて、夜中の2~6時オンコール呼び出されて働いて、その日の17時から夜勤で働いて今日の9時半まで頑張った。に身体がやばい

引用元:Twitter https://twitter.com/ayakles/status/1562332912271634435

特養は夜間に看護師が常駐していないことも多いです。そのかわり看護師はオンコール体制で、夜間は緊急時に備えないといけません。オンコール体制だと仕事が終わっても自由に行動できないだけでなく家に帰っても落ち着かないので、心から休むことができないでしょう。

また「もしかしたら連絡があるかもしれない」のように、緊張状態が続くと体調を壊す原因にもなります。

さらに看護師の業務はあらゆる業務の記録を残すことが必要です。日中入居者さんの相手で手をつけられなかったところは、全て残業でカバーする必要があります。日中の激務と残業、オンコールを繰り返し続けると、心身ともに辛くなってしまうでしょう。

多数の残業など労働環境が悪い際の対処法

真面目な性格の人ほど、自分ができる限界まで仕事を抱え込みがちです。業務が多くて手に負えないときは、上司や施設長に相談して業務量を調節してもらいましょう。

ただし「仕事量が多い」と訴えるだけで、受け入れてもらうのは難しいです。相談する前に自分の業務量を分析し「どの業務が困難なのか」「どうすればやりやすくなるか」など具体的に提案できるようにしておきましょう。

原因⑥給料が低く待遇も良くない

看護師の働く条件はどんどん減ってるのに給料はへってるんですけどぉーーー!

引用元:Twitter https://twitter.com/uraguro1/status/1346833279534526464

一般的な病院の看護師に比べて、特養の看護師の給料は低い傾向にあります。特養の看護師は医療行為よりも、入居者さんの体調管理業務が多いことが原因といえます。

しかし「医療行為が少ない=仕事が楽」というわけではありません。また看護師の資格を取っている以上、「看護師らしいことをして給料をもらいたい」と考える人もいるでしょう。

給料・待遇に関して不満がある際の対処法

給料や待遇面に不満があるときは、まずは上司や施設長に相談してみましょう。ただし施設によっては「抗議したら給料が上がる」という前例を作りたくないため、待遇を変えてくれないこともあります。

給料・待遇面を改善したいのであれば、転職が一番効果的です。近頃は看護師専門の転職エージェントもあるので、待遇面が自分の希望に合った職場に転職することも難しくないはずです。

原因⑦職場の温度感が自分と合わない

看護師が向いてないんじゃなくて環境が合わないだけかもしれない。あなた自身以上に大切な存在はいないから、自分が壊れる前に1回離れてね。毎日出勤してるだけで偉いんだから!!!!!!!!!

引用元:https://twitter.com/dezico0203/status/1561667958988210178

特養の看護師は一般の病院で働くのと違い、様々な職種や年齢の人と接しながら働くことになります。また医療行為が少ないこと、介護業務を行うことが多いことなどもあり「思い描いていた仕事」とギャップに戸惑う人も多いはずです。

職場の環境が合わない時の対処法

職場の環境が合わないときは自分にとって何が合わないのか分析してみましょう。

「人間関係」「業務内容」「勤務体制」人によって合わない理由は違うはずです。職場の環境が合わない場合、今の施設に居続けても何も改善することはありません。「なぜ合わないか」を把握して自分に合った職場に転職するのが一番です。

特養看護師を辞めるメリット

特養看護師を辞めるメリット

特養看護師が退職するには2つのメリットがあります。

特養看護師を辞めるメリット
  • 職場の人間関係を再構築できる
  • 希望に沿った職場を選び直せる

特養看護師が職場を辞めれば、職場の意地悪な同僚やパワハラ上司と完全に縁を切れます。精神的ストレスから解放され心の負担が軽くなりますし、転職すれば新たな人間関係を一から構築することができます。

また退職して再就職先を見つけるときは、労働条件や勤務場所、雇用形態など自分の希望に沿った職場を探すことが可能です。特に最近では看護師専門の転職エージェントといった転職支援があります。1人で悩まなくてもプロがサポートしてくれるので、自分にあった働き方を見つけられるチャンスが広がります。

特養看護師を辞めるデメリット

特養看護師を辞めるデメリット

特養看護師が退職するのは、残念ながらメリットばかりではありません。

特養看護師を辞めるデメリット
  • 転職したときに一からフォローしてくれない
  • 退職金が少なくなる可能性がある

同じ看護師でも転職して職場が変わると職場ごとのルールなど覚えることが多く、新人とほぼ同じ状態で仕事しなくてはいけません。しかし特養看護師の経験があると「看護師としての仕事ができる」とみなされてしまい、慣れない職場でも一からフォローを受けることはできないです。そのため転職したときは、自力で勉強するつもりで仕事にのぞむ必要があります。

また退職すると、退職金が少なくなる可能性があります。退職金は勤続年数が長いほど多くもらえるのが一般的です。看護師としての実績や経験は、退職金の計算に含まれません。転職すると、また1年目からのやり直しになるのでご注意ください。

特養看護師がトラブルなく職場を辞めるためのポイント

退職が決まったら、具体的な離職の手続きについて考えなければなりません。円満退職が望ましいですが、そのためにはどのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。

ここでは、特養の看護師がトラブルなく退職するために押さえておきたいポイントを2つご紹介します。

バックレは絶対にNG!早めに退職の旨を伝える

手続きを踏まずに一方的に離職すると懲戒解雇される可能性があります。 懲戒解雇とは、ルールを破った労働者に対するペナルティとしての解雇のことです。懲戒解雇されてしまうと、転職活動の際に履歴書に記載することが求められます。

また、一方的な離職で会社に迷惑をかけると、損害賠償を請求される危険性もあります。そのような事態を避けるためにも、絶対に手続きを踏まない一方的な離職をしてはいけません。

現在、介護業界は人材を確保するのに必死な状況が続いており、退職者が出ると新しい人材を探すのが大変です。特に看護師の場合、入居者の健康管理など重要な仕事があるため、看護師の不在は避けたいことでしょう。そのため、退職を決意した場合は、できるだけ早く職場に伝えることが大切です。目安としては、就業規則で定められている期間よりもかなり前に伝えることをお勧めします。

職場や同僚の悪口・不満は言わない

どうせ辞めるのだからと、会社や同僚への不満や愚痴を言いたくなるかもしれませんが、円満に退職するためには避けておいた方が賢明です。上司に正直に不平・不満を伝えると、「問題点を改善するように努力する」と引き止めようとするかもしれません。

つまり、辞める理由を伝えてしまうと、会社側に交渉する機会を与えることになりかねないというわけです。また、上司のあなたに対する印象が悪くなり、必要以上に話がこじれる可能性もあります。それだけでなく、退職までの期間、気まずい雰囲気の中で仕事をすることになりかねませんので、その後のことも考えて、すっきりと辞めるように心がけましょう。

退職代行を使えば即日特養看護師を辞められる!

退職代行を使えば即日特養看護師を辞められる!

退職代行サービスとは「依頼者に代わって退職を伝えてくれるサービス」のことです。
退職代行を利用すれば、施設長などの上司や同僚に会うこともなく即日退職することができます。

退職代行のメリット

  • 即日退職可能
  • 施設に出勤せずに退職できる
  • 上司に会わずに退職できる
  • 有休や未払残業代の交渉をしてもらえる

「退職できるまで最短2週間かかるんじゃないの?」と思われる人もいらっしゃるでしょう。確かに民法627条では「退職を申し出れば2週間で退職できる」と定められています。

しかし退職代行サービスは、退職を申し出てから退職日までの間を有休か欠勤にするよう施設と交渉してくれます。つまり依頼したその日から会社に行く必要がなくなるので、「実質即日退職」が可能です。

ただし退職代行サービスはたくさんあり、業者によってできる範囲やサービスは様々です。

即日退職や有休、未払残業代など退職に関する交渉を希望する場合には、交渉する権利のある「弁護士」か「労働組合」が運営する退職代行業者に依頼しましょう。

退職代行を利用して特養看護師を辞めるまでの流れ

退職代行を利用して特養看護師を辞めるまでの流れ

ここでは特養の看護師が退職代行を利用して辞めるまでの流れをご説明します。退職代行なら「相談から退職完了まで」たったの4ステップですよ。

STEP.1
相談する

何度でも無料でできる業者がほとんどです。相談方法はLINEをおすすめします。LINEなら自分のタイミングで返信可能ですし、内容が会話形式で残るので伝え漏れや業者からの返答漏れなどを簡単に確認することができます。

また電話だと依頼を断りづらくなってしまうかもしれません。しかしLINEは返信さえしなければ、おしまいにすることができます。

STEP.2
依頼・料金の支払い
依頼する業者が決まったら、料金を前払いします。退職代行は入金確認ができてから手続きがスタートします。「すぐにでも退職したい!」というときは、即時に入金確認ができるクレジットカード払いするようにしましょう。
STEP.3
情報を共有する

料金の支払いが終わったら、業者と退職手続きに必要な情報共有します。

  1. 依頼者の個人情報(氏名、生年月日、電話番号など)
  2. 施設の情報(施設名、電話番号など)
  3. 施設に連絡してほしい日時
  4. 希望の退職日
  5. 有休や未払給与など施設と交渉してほしいこと
STEP.4
退職代行手続きの開始

退職代行が退職手続きを開始します。業者から「退職完了」の連絡がくるのを待ちましょう。

退職代行に依頼すれば施設と連絡を取る必要はありません。しかしごくまれに依頼者に連絡をしてくる上司がいることも事実です。もし施設や上司から連絡があった場合は応答せず、退職代行業者に連絡があったことを伝えてください。退職代行業者が依頼者に代わって対応してくれます。

退職代行から「退職完了」の連絡がきたら貸与物や退職届を施設に送付して、全ての退職手続きが完了です。

特養看護師を辞めたいという気持ちを持ち直す方法

改善の余地がない問題では早めに転職したほうが良いかもしれません。ただし、すぐに投げ出さずに、しばらく努力してみる方が長期的にみて自分のためになることもあります。

そのような場合は、これからも頑張れるように、まずはモチベーションを取り戻すことを考えましょう。ここでは、4つの方法を解説しますので、自分が取り組めるものがあるか確認してみてください。

経験を重ねて自分に自信をつける

医療判断の全責任を負うプレッシャーが辛いと感じる人の中には、特養の経験が浅い人も多いのではないでしょうか。いくら勉強してきたとしても、実践の場では不安を感じるものです。「本当にこれで良いのだろうか」と、自分に自信が持てないことが多いようです。

そのような状況での判断は、普通以上にストレスになることがあります。しかし、いろいろな場面を経験するうちに、似たような場面に何度も遭遇し、自分の中に医療判断の基準ができるようになります。「以前も似たような状況があったが、フォローしたら問題なかった」ということもあるでしょう。

また、夜間のオンコールが精神的に負担になる場合も同様です。最初は何かあったらどうしようかと不安で一杯かもしれません。それでも、長く勤務するうちに経験値が上がり、不安が解消されることがあります。

このように、経験を積めば、同じ状況でも感じるストレスは違ってきます。数年という単位で仕事を続けることで、きっと様々なケースに対応できるようになるはずです。まだ働き始めて数カ月という方は、経験を積むことで自信がついてくる可能性を考えてみてはいかがでしょうか。

自分の行動を見直してみる

介護士との関係でお悩みの方は、相手への改善よりも、まず自身の行動を見直してみることをおすすめします。何が原因で関係が悪化しているのかを考えることが、改善への第一歩となります。

介護士と看護師は本来、役割が異なるため、上下関係はありません。病院・医療現場で培った知識や経験を生かしつつ、特養でのやり方を尊重することが大切です。

また、介護士が他士の入居者の介助で忙しいときに、看護師が進んで手伝わないと、介護士の不満につながる場合があります。そのような行為に心当たりがある場合は、すぐに改善するようにしましょう。

プライベートを充実させる

また、私生活の充実を図るのもよいでしょう。例えば、読書や料理などの趣味に時間を割く、家族がいる人は家族と過ごす時間を増やすなどの方法でプライベートを充実できるかもしれません。

特養の看護師は、残業が少ない、身体的負担が少ないなど、働きやすさがメリットの1つです。こうしたメリットを生かし、リフレッシュする時間を十分に確保するようにしましょう。

心身を労わり、冷静に思考・判断できるようになったら、転職を考える理由を改めて整理してみることをおすすめします。一時の感情で辞めてしまうと、「辞めなければよかった」と後悔することになりかねません。

研修に参加しスキルを身につける

特養の仕事内容だけでは医療スキルの向上が難しいと悩んでいる方は、外部の研修に積極的に参加してみましょう。現場で実践する機会は少ないかもしれませんが、日々研修に参加して勉強することで、医療スキルが上がらないという悩みを解消することができるかもしれません。

さまざまな研修がありますが、一番おすすめなのは日本看護協会が主催する研修に参加することです。最近では、インターネットでも受講できるようになりました。以前は、遠方で研修が行われる場合、宿泊を伴うなど時間や交通費がかかるため、なかなか参加できないという問題がありましたが、オンライン研修なら参加しやすいという方もおられることでしょう。

また、施設によっては研修の費用を負担してくれるところもあるので、施設の制度を利用して積極的に参加してみてはいかがでしょうか。

特養看護師を辞めたほうが良い!判断基準をご紹介

特養看護師を辞めたほうが良い!判断基準をご紹介

特養看護師が辞めたくなる理由は「施設内の人間関係」「責任が重い」「業務内容」「勤務体制」「待遇」「環境」などがあります。

ではどのような状況であれば、特養の看護師を辞めたほうがいいと言えるのでしょうか?

特養看護師を辞めたほうが良い!判断基準
  • 業務がきつくて心身に影響が出ている
  • 職場でいじめを受けている・孤立している
  • 労働環境が悪い状態が長く続いている
  • 仕事や生活にやりがいがなくしんどい
  • 今の仕事に将来性を見いだせない

どれか一つでも当てはまるようであれば、退職をする方向で行動を起こすべきです。

業務がきつくて心身に影響が出ている

心身に不調がある状態で働き続けると、能力を十分に発揮できず業務にも支障が出る可能性があります。

以下のような症状が2週間以上続いているときは、うつ病の初期症状かもしれません。なるべく早く医療機関を受診してください。

  • 食欲がない
  • 眠れない、過度に寝てしまう
  • 体がだるい、疲れやすい
  • 頭痛や肩こり
  • 動悸
  • 胃の不快感、便秘や下痢
  • めまい
  • 口が渇く

心身を完全に壊してから退職すると、治療に時間がかかって再就職が難しくなります。またもっと重症化していると、社会復帰ができなくなることだってあるのです。自分を守れるのは自分しかいません。「ただの疲れ」だと軽視しないで、体を大切にしましょう。

職場でいじめを受けている・孤立している

いじめ受けていたり孤立させられたりしている場合も、辞める判断をする基準です。

いじめなどの職場環境の問題がある場合はまず上司に相談すべきです。しかし特養は介護士や生活相談員、管理職員など、様々な職種や年齢の人達が働いており、上司が働きかけたところで根本的な職場環境の改善は困難です。

転職したほうが人間関係をリセットされるので、気持ちよく仕事ができるようになるでしょう。

労働環境が悪い状態が長く続いている

「有休が取れない」「残業代が払われない」「慢性的な人員不足」など、労働環境が悪い状態が続いているときはすぐに転職することをおすすめします。

例えば退職者が出て、一時的な人員不足になることは仕方のないことです。しかし慢性的に人が足らずいつまでたっても補充される様子がないなら、施設側に状況を改善しようとする気がありません。

責任感の強い人ほど「みんな頑張っているのに、退職するのは後ろめたい」と辞められないことも多いようです。しかし人員不足など労働環境が悪いことは、勤務している人ではなく施設の責任です。

看護師が活躍する場所は特養だけではありませんし、特養だけでもたくさんの施設があります。後ろめたさなど感じずに、堂々と労働環境の整った職場に転職しましょう。

仕事や生活にやりがいがなくしんどい

仕事や生活にやりがいを感じられなくなってしまったら危険な兆候と言えるでしょう。特に、病院勤務の看護師が特養の看護師に転職すると、時間の流れが思ったより遅く感じたり、仕事の内容には雑用的なことも含まれることから戸惑うことがあるようです。

看護や介護は、入居者や利用者の命を預かる仕事ですから、仕事に無気力になっている人は要注意です。仕事に対してやる気が出ない、無気力になっている場合は、前向きに転職を検討しましょう。

今の仕事に将来性を見いだせない

今の仕事に将来性がないと感じる場合も辞めた方が良いケースです。例えば、今の職場ではスキルアップができない、昇給の見込みが少ない、などが挙げられます。このようなケースに共通しているのは、自分の努力では解決できない問題を抱えていることです。

例えば、将来性がなくても、仕事自体にやりがいを感じるのであれば、会社に残るという選択肢もあります。一方、今の仕事に未来を見いだせず、仕事自体にもやりがいを感じられない場合はどうでしょうか。現在が充実しておらず、将来への不安もあるのですから、転職は賢明な選択といえるでしょう。

次の仕事でも辞めたいと思わないために特養看護師がすべきこと

今の仕事を辞めるならば、次は長く働ける職場を選びたいものです。ここでは、自分に合った職場の探し方と、短期間で転職を繰り返すリスクを減らす方法を紹介します。

給料などの勤務条件の希望を明確にする

転職を繰り返さないためには、事前に転職先に求める条件を明確にしておくことが大切です。例えば、給料はいくらが理想か、どんな仕事に力を入れたいか、残業は何時間までOKか、その業界に将来性を感じるか、などです。自分の軸をしっかり定めることで、応募を検討する企業を見つけたときに、希望をかなえられるかどうかが判断できるようになります。

自分のスキルや経験・武器を見直す

看護師に求められるスキルや適性は、職場や所属する部署によって大きく異なります。そのため、自分の適性を正確に判断することが大切です。

そうすることで、就職先とのミスマッチを防ぐことができます。例えば、患者さんと信頼関係を築きながらゆっくり仕事をしたい人は介護病棟や施設、状況の変化に応じて素早く判断できる人は急性期病棟や救急医療に向いていると言えます。

特養看護師におすすめの転職先3選

看護師が働く場所として最もポピュラーなのは病院ですが、その他にも看護師が働ける場所はたくさんあります。ここでは、特養の看護師が転職する際におすすめの職場を3つ紹介します。

デイサービス|夜勤やオンコールがないのが魅力

デイサービスは、利用者が施設に入居せずできるだけ長く自宅で生活できるようにサポートするのが主な目的です。他の利用者と交流することで、社会的孤立感の解消や認知症の予防を図る目的もあります。

デイサービスという名称の通り、利用者が宿泊しない施設ですので、「早番・遅番」という勤務時間の区切りがなく、生活リズムを崩す心配もありません。夜中にオンコールで呼ばれるのがストレスという方にとっては、選択肢の一つになるのではないでしょうか。

外来看護師|身体介助を伴う業務がほとんどない

外来看護は身体介助がほとんど必要ない職種です。外来の特性上、原則夜勤はなく、日曜・祝日も休診となるため、ワークライフバランスを保ちやすい職場と言えます。そのため、子育て中の女性が職場復帰する場としても人気があります。また、高度な手技を必要としないため、潜在看護師が長いブランクを経て復職するのにも適した職場です。

訪問看護師|特養看護師のスキル・経験が活かせる

訪問看護師は、患者の自宅を訪問し、医師の指示に基づいて看護を行います。訪問看護師の大きな役割は、健康状態の把握や医療行為などの医療サポートと、栄養管理や生活援助などの生活サポートを行い、利用者の「生活」を支えることです。

また、患者さんや患者さんの家族、医師とのコミュニケーションを調整する重要な役割も担っています。そのため、特養の看護師のスキルや経験が活かせる仕事と言えるでしょう。

看護師は特養と老健のどちらが働きやすい?

看護師は特養と老健のどちらが働きやすい?

特養とよく並べられる施設に「老健」があります。
特養と老健を簡単に比較してみましょう。

特養(特別養護老人ホーム) 老健(介護老人保健施設)
施設の概要 身体介護や生活支援を受けて居住する施設

身体介護を中心とした自立支援

リハビリや医療ケアを提供して在宅復帰を目指す施設

医療的ケアとリハビリが中心

条件 要介護35 要介護15
入居期間 終身利用 原則3ヶ月
スタッフ 介護職員の割合が多い 医療・看護スタッフが多い

特養は介護業務が中心になっている一方で、老健のほうが病院に近い雰囲気であることがわかるはずです。「特養を辞めたい!」と考えているのなら、転職の選択肢のとして老健を検討してみるのもいいかもしれません。

特養看護師がきつくて辞めた人の体験談

特養看護師がきつくて辞めた人の体験談

特養看護師を「きつい」「つらい」と思う理由は人それぞれです。ここでは、4人の元特養看護師の辞めた実際の体験談をご紹介します。

特養看護師がきつくて辞めた人の体験談
  • 急変時の対応が多くて辞めた20代女性
  • 介護施設でのいじめがきつくて辞めた30代女性
  • オンコール対応が嫌で辞めた20代男性
  • ユニット型特養を辞めた40代女性

特養看護師には、一般病院とは違うきつさがあるようです。

今まさに同じような状況に置かれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

体験談①急変時の対応が多くて辞めた20代女性

急変時の対応が多くて辞めた
しおりさん

年齢:20代
勤続年数:3年
特養は利用者が年配の方ばかりなので、とにかく緊急対応が多かったです。施設の特性上仕方ないのかもしれないけど…看護学校を卒業して、自分の働くところは人の命を預かる責任重大なところだとある程度覚悟していたつもりだけど、あんなに頻繁に緊急対応と言われ、そのたびに緊張しているうちにメンタルがやられていきました。
慢性的な頭痛や腹痛やめまいに悩まされて、休みの日に病院を受診するとなぜか心療内科に回され、うつ病と診断されました。職場に伝えてしばらく休職しましたが、やっぱり復職する勇気がなくて、結局退職することにしました。せっかく取った看護師の資格だったけど、今は事務で働いています。こっちのほうが私には向いているみたいです。

体験談②介護施設でのいじめがきつくて辞めた30代女性

介護施設でのいじめがきつくて辞めた
ゆみさん

年齢:30代
勤続年数:2年
体験談を記載してください。私は半年で特養を辞めました。本当にストレスでした。看護と介護両方身に付くと思い、自分で希望した職場でしたが、仕事って周りの人も大切ですね。入所当初からOJTなし、先輩看護師のパワハラは当たり前で、本人に聞こえる様に陰口悪言われる日々でした。悪口なんてまだマシで、空気のように無視されるのが一番しんどかったかもしれません。胃潰瘍になりながら出勤して胃痛で涙が出たときも「これだからメンタルの弱い子はさ…」と言われたときは本当に辛かったです。
退職を伝えたときも「簡単に辞めたら次何もできないよ」と相手にしてもらえなかったので、退職代行に依頼して、即日退職しました。施設によるかもしれませんが、もう特養はいいです。

体験談③オンコール対応が嫌で辞めた20代男性

オンコール対応が嫌で辞めた
ゆうへいさん

年齢:30代
勤続年数:4年
私のいた施設では、夜間に施設から利用者さんが体調崩したり急変したりするとオンコールがあり、救急搬送に付き添っていました。明け方まで連れ添って一緒に施設まで戻り、そのまま日勤なんてしょっちゅうです。そんなオンコールにどんなに対応しても、手当が1回100円なんてひどすぎますよね。 オンコールが週に2回、月に8回あったとしても800円にしかならないんです。この時間分もし一般病院で普通に夜勤していたら、どのくらい稼げるのかと考えると悲しかったです。施設の同僚やお年寄りはいい人達で辞めるのは非常に気が引けましたが、この働き方と収入では人生をダメにしてしまうと感じて退職を決意しました。

体験談④ユニット型特養を辞めた40代女性

ユニット型特養を辞めた
ゆうきさん

年齢:40代
勤続年数:7年
以前働いていたユニット型特養では、嘱託医がいるもののほとんど常駐しておらず、看護師判断で抗生剤やその他の薬を飲ませたり、入居者がケガをしても医師の判断なく看護師が診断や処置をしたりしていました。嘱託医のいるのはほぼ週1回の回診のときのみで、それまでに起こったことは全て事後報告で終わってしまいました。勤続年数が長くなったことからリーダーの業務を覚えるように言われましたが、それまでの業務だけでなく他の看護師たちの管理、入居者の症状の判断など責任が負いきれないと思い退職を決めました。来月から自宅近くのクリニックで働くことになっています。診療時間が決まっていて、入院患者もいないので自分に合った働き方ができそうです。

特養看護師を辞めたいという人からよくある質問

特養看護師を辞めたいという人からよくある質問

ここまで特養看護師を辞めたいと思う原因や辞めた場合のメリット・デメリットをご説明してまいりました。実際に辞めた人の体験談を見て、ご自身が辞めるべきかどうか、意志が固まりつつあるのではないでしょうか?

最後に特養看護師を辞めたいという人から寄せられる質問のなかから、特に多い2つの質問にお答えしていきます。

特養看護師を辞めたいという人からよくある質問
  • 特養看護師を辞めたいと思うのは甘えなのでしょうか?
  • 特養看護師を即日辞める事はできますか?

特養看護師を辞めたいと思うのは甘えなのでしょうか?

特養看護師を辞めたいと思うのは甘えではありません。そもそも看護師を含めた労働者には、法律で「退職の自由」が認められているからです。

  • 施設内の人間関係がギスギスしていてしんどい
  • 医師が常駐していなくて、看護師1人の責任が重すぎる
  • 業務量に対して、給料が見合っていない

特養の仕事をきついと感じる原因はひとそれぞれです。しかし「きつい」「辛い」ことに耐えて働き続けて、心身を壊してしまっては意味がありません。仕事は自分の人生を豊かにするためのものであって、自分を苦しめるものではありません。辞めたいほど辛く感じているならば、退職して自分に本当に合った働き方を探してみてください。

特養看護師を即日辞める事はできますか?

特養看護師はやむを得ない理由があって職場が納得してくれれば、即日退職をすることは可能です。しかしただでさえ看護師不足のご時世なので、簡単に辞めることを承諾してくれる職場の少ないでしょう。

「自分で退職が言い出しにくい場合」や「退職をうまく伝える自信がない場合」には退職代行に相談することを強くおすすめします。退職代行に依頼すれば職場の上司に直接退職を伝えなくてもいいので、退職の精神的負担を感じる必要がありません。また職場と粘り強く交渉してくれるので、安全に即日退職することができます。さらに有給や退職金などの問題も交渉可能なので、自分の希望に沿った退職が可能です。

特養看護師がきつくて辞めたい方へ!その原因と対処法まとめ

特養看護師がきつくて辞めたい方へ!その原因と対処法まとめ

特養看護師は職種の違う人達と一緒に働くだけでなく同じ職種の人が少ないので、悩みを抱え込みやすいです。また医療行為を行う機会が少なく、本来の看護師の能力を発揮しにくい職場でもあります。

特養看護師が辛いときは転職するのが一番です。転職することで職場の人間関係や労働環境を一新し、自分らしく働きましょう。

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