バイトを辞めるのは即日でもいい？退職理由から退職の伝え方まで徹底解説

バイトに限ったことではないですが、突然働けない事情ができたり心身に不調が出たりして働くのが難しくなることがあります。しかし「今日」「すぐ」退職するのはなんだか難しそうですよね？

今回はバイトを即日辞めるための退職理由や伝え方まで、詳しく解説していきます。すぐにでもバイトを辞めたくて悩んでいる人は、最後まで読んでぜひ参考にしてください。

【結論】バイトを辞めるタイミングは「即日」でも可能！

結論から言うと、バイトを辞めるタイミングは即日でも可能です。

民法第627条では以下のように定められています。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。（民法第627条抜粋）

つまり短期などのように雇用期間の定めのある場合を除き、退職を申し出れば2週間経てば退職可能です。

もし2週間よりも有給が少ないときは、足りない日数を欠勤扱いにしてもらえば「実質即日退職」ができます。例えば10日の有給が残っている場合、10日分の有給と4日分の欠勤で実質即日退職が可能です。

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バイトを即日辞められるケース

有給や欠勤扱いによって実質即日退職ができること状況によっては「実質即日退職」ではなく、本当にバイトを即日で辞められるケースもあります。

詳しくご説明していきます。

雇い主と合意できれば即日退職できる

雇い主と合意ができれば、即日退職できます。先ほど民法では、「退職の申し出をしてから2週間経たないと退職できない」とお伝えしました。ただしこれは、一方的に退職を申し出た場合に限ります。

つまり雇い主が即日退職することを了承してくれれば、どんな理由であってもバイトを即日辞めることが可能です。

やむを得ない事由があれば即日退職できる

やむを得ない事由があれば、バイトを即日辞めることができます。というのも民法第628条には以下のように明示されているからです。

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。（民法第628条）

このように病気など労働を継続することが困難な状態や会社に違法行為ある場合、やむを得ない事由としてバイトを即日でやめることができます。

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契約上の労働条件と実際が違えば即日退職できる

契約上の労働条件と実際の中身が違えば、バイトを即日辞めることができます。

使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
②　前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。（労働基準法第15条抜粋）

口頭で説明・訂正した労働条件は無効です。

パワハラなどで会社側に明確な非があるときは即日退職できる

パワハラなどのハラスメント行為や職場いじめの被害に遭った場合も、バイトを即日で辞められるケースです。ハラスメント行為で辞めるときは、証拠をしっかり押さえておきましょう。

ハラスメント行為や職場いじめでの退職の場合、バイトを辞めてから損害賠償請求ができる可能性もあります。

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バイトを即日辞める際の伝え方とは？

バイトを即日辞める時の伝えるには、以下の方法があります。

伝え方①今日限りで辞めたいと直接言う

「バイトを即日辞める」を伝える理想の方法は、バイト先の店長に直接言うことです。

法律では伝えるタイミングなど、様々な退職に関する条件が定められています。しかし実は退職を伝える手段について「本人が直接伝えなくてはいけない」という決まりはありません。極論を言えば「伝わりさえすれば、手段は問わない」ということになります。

しかし直接伝えると、退職の意志が強いことや感謝の気持ちが伝わりやすくなります。また即日退職は引き継ぎをしないので、バイト先に迷惑を掛けることになるはずです。直接伝えることで、バイト先への誠意を見せることができます。

伝え方②バイト先に電話して伝える

パワハラや職場いじめを受けているなら、バイト先にはできるだけ行きたくないですよね。特に加害者が店長だった場合、2人きりになる状況は回避すべきです。電話で伝えるようにすればバイト先と距離が取れるので、退職を伝える精神的負担がかなり軽減されます。

ただしバイト先に電話して退職を伝えるときも、店長に直接伝えなくてはいけません。電話口に出た人に必ず店長に繋いでもらいましょう。伝言を頼むのは絶対にNGです。

また電話で伝えるときは、電話をかけるタイミングにも注意しましょう。例えば飲食店であれば、ランチタイムはかなり忙しいはずです。そんな時間に電話しても「また今度」「今は無理」とまともに受け合ってもらえない可能性があります。

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伝え方③メールやLINEで申し出る

店長とシフトが合わない場合や店長がなかなかバイト先に来ないといった場合、退職したい日に店長がバイト先にいる保証はありません。このようなケースはメールやLINEで伝えるのが効果的です。

メールやLINEで伝えるときは「退職の意志」「退職の日付」「感謝の気持ち」を漏れなく文面に入れましょう。

伝え方④退職代行業者に依頼する

自分で伝えるのが怖いという人は退職代行の利用を検討してください。退職代行は「依頼人に代わって退職の意志を伝えるサービス」です。退職代行を利用すれば、嫌な店長に会うことなく、引き止められて困ることもなくスムーズに退職することができます。

退職代行の担当者が退職手続きを進めてくれるので、「退職の意志を受け取ってもらえるか」「どのように辞めることを伝えるか」など一切悩む必要はありません。

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なお、退職代行を使ってアルバイトを辞める際の注意点や流れは、下記記事で詳しくまとめています。

【ケース別】バイトを辞める意志を伝える際の例文

バイトを辞める伝え方をご紹介しましたが、伝える内容に迷ってしまうこともあるはずです。
ここでは退職理由のケース別に、退職の意志を伝える例文をご紹介します。

ケース1:体調不良で働けなくなってしまった

体調不良でバイトを辞めるという人は多いです。体調不良の場合はまず休養と治療に専念し、心と体の健康を取り戻す必要があります。

ケース2:家庭の事情でバイトを続けられない

身内の看病や介護、引っ越しなど家庭のやむを得ない事情でバイトを辞める人もいます。

家庭の事情はプライベートな内容をかなり含むので退職理由は「家庭の事情」や「一身上の都合」で問題ありませんが、それだけで納得してくれる店長は多くありません。当たり障りない程度に事情を説明するようにしてください。

ただし「どこに引っ越すの？」「どういう病気なの？」など、踏み込んだ質問に関しては「家庭の事情なので…（お察しください）」とやんわりお断りしましょう。

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ケース3:学業や部活を優先したい

仲間たちと励む学業や部活、サークル活動は、学生時代にしかできない貴重な経験です。

バイトによっては授業や部活と時間がかぶってしまうこともあります。また学校に奨学金で通っている場合、成績が落ちると奨学金が取り消されてしまうかもしれません。

ケース4:ハラスメントが辛くて退職

ハラスメントが辛くて退職するとき、「パワハラ」「セクハラ」など本音を言わずに当たり障りのない退職理由を伝えるのが無難です。

円満退職をしたいなら「やりたいことができた」「体調不良で」「学業に専念したい」などの理由を伝えるようにしましょう。ケース１とケース３が参考になるはずです。

また店長からハラスメントを受けている場合、退職を伝えてもわざと納得してくれなかったり暴力を受けたりする可能性があります。危険を避けるために、電話やメールなど、直接会わない方法で伝えるようにしましょう。

もし「退職を伝えたことによる報復が怖い」「何をされるかわからない」というときには、退職の前に労働局や総合労働相談コーナーなどに相談しておくと安心です。

ケース5:契約内容と実際が違うから辞めたい

契約内容と実際が違うから辞めたいというのは、働く側からすれば当然のことです。しかしそれはバイト先にとって不平不満に当たります。退職理由がバイト先への不平不満の場合も、本音を言うのは避けましょう。

バイト先への不平不満は、ポジティブな内容に言い換える必要があります。

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退職理由を正直に伝えるかは事前の見極めが大事

退職理由を正直に伝えるかどうかは、事前の見極めが大事です。例えばなんでも興味本位で聞いてくる面倒くさい店長なら、退職理由は「学業」など当たり障りのない理由を伝えてしまったほうが楽です。

逆に信頼できる店長にハラスメントや職場いじめを相談すれば、解決に乗り出してくれるかもしれません。
本音を伝えるかどうかは、店長とあなたの信頼関係で決めましょう。

バイトを即日で辞めるときによくある質問

最後にバイトを即日で辞めたい人から寄せられる質問の中でも、特によくある質問にお答えします。

バイト最終日の給料はもらえる？

労働基準法で「賃金支払いの5原則」が定められており、その中の一つに「全額支払いの原則」があります。

つまり即日でバイトを辞めた場合でも、バイト最終日の給料は問題なく満額支払われます。

バイトを即日で辞めると損害賠償される？

バイトを即日で辞めても、基本的に損害賠償をされることはありません。

しかし以下のような場合は即日で辞めたかどうかに関わりなく、損害賠償される可能性があります。

このようなことがあると、退職代行を利用して退職しても損害賠償から逃げることはできません。損害賠償の心配があるときは退職代行ではなく、弁護士に相談しましょう。

バイトを辞める理由は嘘でも大丈夫？

退職理由は嘘でも問題ありません。特にパワハラやバイト先への不平不満など、バイト先にとってネガティブな内容の場合は、当たり障りのない内容を伝えておくのが無難です。

ただし後からバレる可能性の嘘は注意が必要です。「引っ越し」や「留学」と言って辞めたのに、元バイト先の人と近所でばったり遭遇したら気まずいですよね。

バイトのシフトが残ってる状態でも即日退職できますか？

シフトが残っていても即日退職は可能です。しかしあなたが抜けてしまった日は他の人にしわ寄せがいくことになります。

店長に相談してシフトの調整をしてもらったり自分で代わりの人を見つけたりして、少しでも仲間にかかる業務の負担を減らすようにしましょう。

なお、バイトを辞める際にシフトが残っている場合の対処法は、下記記事で詳しくまとめています。

バイトを即日辞めることを伝えるのはLINEでも良い？

法律では退職を伝える手段の定めはないので、LINEでも問題ないです。近頃ではグループLINEを使ってシフト調整をするなど、バイトの正式な連絡ツールとしても利用されています。

ただしLINEで送る場合はグループではなく、店長個人のLINEに送るようにしてください。「誰かが辞める」というのはデリケートな問題です。従業員に知らせるタイミングを誤ると、バイト先全体のモチベーションに影響する可能性もあります。知らせる順番やタイミングは、店長に任せるようにしましょう。

なお、バイトを辞める連絡をLINEでする際の、例文や伝えるタイミングについては、下記記事で詳しく紹介しています。

バイトを辞めるのは即日でもいい？退職理由から退職の伝え方まで徹底解説まとめ

条件はありますが、バイトを辞めるのは即日でも問題ありません。またバイトを辞める理由は基本的には正直に言うのが一番です。しかし「店長に納得してもらえないかも」「あれこれ聞かれたら面倒くさい」といった場合には、当たり障りのない内容で乗り切りましょう。

もし自分でバイトを即日辞める自信がないときは、退職代行に相談してみてください。退職代行なら嫌な店長に会わずに、スピーディーに辞めることができます。

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